2019131(木)

キーボーの様子


キーボーの様子

7の2でございます。

今日のお題はマンドリル、キーボーのことです。


去年の秋頃の話です。


「キーボー最近やせた?」


来園者様、飼育員共に多くの方からご指摘いただいておりました。

確かに高栄養ペレットもあんまり食べてるところを見ないし、昔の写真と見比べても、痩せた感が否めませんでした。

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↑去年の10月頃の写真です。
横向きがもっとわかりやすいんですが、肩まわりと背中あたりがやや痩せていたように思います。




なんとか元々食べていたペレットくらいに高たんぱくの物を食べさせられないか……

最近はサツマイモも残しがちだし、嗜好が変わることもあるんだなー、と思いながら毎日調整して色々与えておりました。

豆系がよさそうかな…… などと考えていた所、他の園館様で、一部のサルの体質改善に大豆粕を使っている、とのこと。

ちなみに上記の情報を出して下さいましたのは、9月に帯広で開催された発表会の題目の1つでした。

こんなにタイミング良く得たい情報を得られるとは。
本当に感謝です。



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↑たんぱく質含有量が質量の約45% スーパーたんぱく質です

さらに、毛質改善には粉ミルクを使用しているとのこと。

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嗜好性を良くする為にゆで卵を混ぜ込んで…


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完成!


大豆粕団子の嗜好性は良く、しばらく継続することに。




4ヵ月ほど経ちまして、今ではこんな感じです。

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写真では背中の差異しかわかりませんね…
ちゃんと横撮りしておけばよかった…

実物を見てくだされば成果がなんとなくわかるかと思われますが、肉付きと毛並みが良くなっております。

また嗜好が変わって体型が変わることも十分有り得ますし、一時的なことかもしれませんが、取り組み自体に意味はあったように思います。


おまけ

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「私のことは記事にしないの?」

↑ごめん!


この記事のURL2019-01-31 17:41:46

2019125(金)

ヤマトの様子


今日は晴れていて良い天気ですね。

風さえなければ十分暖かい日だと思います。(感覚麻痺してます)



さて、今日は体調を崩してしまった本担当に代わり、私がライオンのお世話をしています。

温帯以上の地域に生息する動物を、この帯広でどのくらい外に出してあげられるかは、かなり微妙なラインです。

本当ならずっと外で遊ばせたい、でも体調を崩したら元も子もない……

キリンやゾウもそうですが、担当は試行錯誤しながらラインを見定めています。



昼過ぎにヤマトの様子を見に行くと、こちらに気付いて、バーっと寄ってきました。

僕も檻越しに左右に反復横跳びの動きでヤマトと一緒に運動します。

そしてすぐ僕から離れ、吊るされているブイ(海に浮いているアレ)で遊び始めました。

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ヤマトに限らず、単頭飼育している動物には『他の生物の存在』という刺激がありません。

誰かが来ることで興奮の起爆剤になり、うおぉー! と遊んでいる姿を見せてくれるのかもしれません。

動物園の動物はペットではない、というのを重々承知した上で、単頭飼育している動物に対したまには『一緒に遊ぶ』のもエンリッチメントの1つの手かもしれないな、と感じた次第です。

ただ、今日感じたことや温度については個人的に感じたものであり、普遍的なものと言えるか、というと難しいです。


今日のところは、ヤマトは元気というのを主題でお話したかったんですが、どうも余計なことをたくさん書いてしまいますね……(汗



明日は開園日であると同時に、道内の園館長がいらっしゃるフォーラムの開催日でもあります。
職員一同、ご来場、ご来園をお待ちしております。


この記事のURL2019-01-25 15:16:23

20181025(木)

11月6日(火)一日飼育係のご案内


11月6日(火)一日飼育係のご案内

11月6日(火)開催の「一日飼育係」のご案内です。

こんにちは。飼育展示係7の1です。
すっかり秋めきまして、担当のタヌキ達も冬毛に生え変わりもこもこしてきています。
モミジを獣舎内に敷き詰めると風情もあり、どんぐりを隠せばフスフスと探しており良い感じです。


さて、本日は一日飼育係の追加募集のご案内をさせていただきます。

10月25日現在で一日飼育係への募集が少なく、残り4名枠が空いております。
下記のフォームから必要事項を記入していただければ、先着順でイベントに参加する事ができます。

募集期間は10月30日迄となっておりますので、ブログをご覧になられたかたや、ご友人などで興味がある方がいらっしゃいましたら、ご紹介いただきます様お願い申し上げます。


申し込みはこちら!外部リンク


この記事のURL2018-10-25 14:30:08

20181021(日)

おびZooトークカフェ(10.21)開催しました


タイトルのとおり、おびZooトークカフェを開催しました。
テーマは、「おじいちゃんヤギから考える高齢動物のケア」です。
〈文字数制限につきタイトルにテーマが入りませんでした〉

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7月に亡くなった、ピグミーヤギのぴっくーのケアについてのお話でした。


内容を掘り下げると、起立不能になったぴっくーにオムツをはかせ毎日2回の取替えを行ったり、エサの草を細かく切る、好物の野菜と果物を多く与えるなど、手間暇かけてあげていた記録の話でした。




話の中で印象に残っていた話者の考え方が2つほどあったので、それについて。


ひとつめに、動物の飼育には、QOL(Quolity of Life)(生活の質)を上げることが重要だという考え。


改めて言うまでもなく、全ての飼育員が備えていなければならない考え方ですね。

この考え方がなければ、エンリッチメントという言葉は生まれていないでしょう。



話者の西山さんは発表の中で、最期までぴっくーがぴっくーらしく生き、終わりを迎えさせてあげたいと主張していました。

発表の最後には、ぴっくーが望んでいたことは「好きなものをたくさん食べること」だと思う、と。



結果的に、2年前に起立不能で入院したぴっくーは、100日後、起立可能になり無事退院しました。奇跡の復活、とか言われていたような記憶があります。

発表スライドでは3枚ほどで紹介されていましたが、100日間、毎日おむつを代え、手渡しで給餌するなどの努力の甲斐あってのものです。

その間も好きなものをたくさん食べていました。それがぴっくーの活力になったであろうことは想像に難くありません。



それから2年、好きなものをたくさん食べて、今年、ぴっくーは永眠しました。

きっと、幸福のうちに逝けたことでしょう。





もうひとつ、西山さんはこう言っています。



動物園は命の始まりから終わりが見られる場所
命が終わるときに命の素晴らしさや尊さ、儚さが一番伝わる。


と。


私も常々考えていることでした。



私たち飼育員は、何度も動物の死に立ち会っています。

命が尽きるその瞬間も見ています。

前述したQOLを追う姿勢は、ひとえに動物が好きだから、より良く生きて欲しいから取るものです。

そうして飼育してきた動物が死ぬのは、血を分けていなくても辛く、悲しいものがあります。



死は普遍的でありながら本能的に忌避される事象です。

死を正面から受け止めることは、難しく、しかし、それについて考えることこそが重要だと思います。



死があるから生が際立つ、とどこかで聞いたことがあります。

改めて、生きていることは素晴らしいと、そして、無駄に生きることなく、「善く」生きなくては、と思い直すところです。





担当の想いが伝わってくるとても良いトークカフェでした。

西山さん、そしてご来場いただいた皆様、ありがとうございました。


この記事のURL2018-10-21 18:45:06

2018104(木)

雪虫が告げる冬の気配


雪虫が告げる冬の気配

お久しぶりです。飼育展示係7の1です。

今日園内を歩いていたところ、雪虫(トドノネオオワタムシ)が飛んでおりました。
10月始めでありながらもう雪が降るのかなと心配になります。

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ところ変わって衣替え中のタヌキのあんも、段々ともこもこになってきました。
この時期の展示動物は、夏毛から冬毛へと移り変わったり、園内の野生動物達も冬に向けての準備をしている様子が見られます。
そういった視点で観察をすると新たな発見があるかもしれません。


この記事のURL2018-10-04 18:06:06

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