20071025(木)

融資拡大、狙うは農家


金融機関が農業分野に注目しているという。

目的は農家向け融資の拡大だとか。背景には商工事業者向け融資の低迷と、農家の法人化が進み財務内容が明確化になり査定がし易くなったことが挙げられている。
すでに新聞報道によると、「北洋銀行や商工中金は、野菜や肉牛を担保にした「流動資産担保融資」(ABL=アセット・ベースト・レンディング)を実施。今後、限定商品を生産する契約栽培の割合が増える傾向にある中で、肥料や土壌改良、備蓄倉庫建設などの必要性から、融資機会は拡大する見方が強い」(勝毎H19.3.21)との見解だ。

一方、農協側の取り組みはというと、生産性とは無縁の倍率評価の農地を担保に、それと出来秋高払いの農産物収入をあてにしたクミカン(組合員勘定制度)で、農家組合員を囲い込んで安泰のつもりのようだ。農協の営農指導課や融資課の職員として現場でいろんな農家と接してきた自分には、この農協の体制はとても歯がゆい。

今、農地と農家組合員を守るために単協がすべきこときは明確だ。農地担保評価の見直し、すなわち生産性を収益還元法により再査定して農家個別のウミを洗い出す。また、農畜産物年度末収入見合いの肥料農薬代金融資をせめて5年間収支計画での貸し出し実行に改めるなどだ。

そして本当の個々の経営実態の把握に乗り出して、真の組合員のための農協という原点に立ち返るべきだ。市中金融機関は、あくまで顧客としての農家としか見ていないのだから。






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代表:帯広畜産大学卒、十勝の農協へ就職。その後新聞社に転職、2006年独立起業。デベロッパーも手がけ、産直の立ち上げにも関わる。今は無農薬での農園経営に魅了される。




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