201197(水)

産地直売所は農家の味方になるのか


 8月いっぱいで直売所の委託店長の職を辞しました。
 立ち上げから数えると1年ちょっとの仕事でしたが、このような形態の店舗の脆弱さと期待感もちょっぴり味わいました。

 経営的には、ほとんどの直売所が委託販売方式といって、生産者から十数パーセントの手数料をもらって運営しているみたいですが、この中から人件費や光熱費を賄うと、手元にはわずか、もしくはたちまち赤字に陥ってしまいます。
 ただ、わたしがいた店舗の場合、加工品販売の割合が高く、しかもこちらの方が農産物の手数率よりも高いせいで、収支的にはやり繰りできたみたいです。
 また、生産者の顔が見えるということで、新鮮さと親しみやすさも増し、顧客は増えつつあります。

 問題は、生産者にとってどれだけの享受があるかということですが、最盛期になると多数の生産者が同じ作物を出荷し合い、果ては価格競争に陥る事態になってしまうことです。
 店側としては、正直、買取り商品ではないので、痛くもない、というより物がたくさん陳列されているので、うれしい悲鳴という側面もなきにしもあらずというところでしょうか。

 直売のよさは本来、スーパーとかの大資本に安く買い叩かれるのではなく、自分の生産コストに見合った再生産ができる価格形成にあると思うのですが、現状は、生産者が増える、同一商品が増える、その結果、生産者の手取り分が減るということになってしまいます。

 当然、先進的な直売所は生産者同士の協議会を作って、最低価格を決めたり、品質を保持するわけですが、それをまとめるリーダーの存在が不可欠です。

 現在、道の駅には必ず直売所を併設するのが、当たり前になってきてますが、理想はやはり人任せにせず、生産者自らが対面販売していく方向性が必要と思います。






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 ABOUT
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代表:帯広畜産大学卒、十勝の農協へ就職。その後新聞社に転職、2006年独立起業。デベロッパーも手がけ、産直の立ち上げにも関わる。今は無農薬での農園経営に魅了される。




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