昨日の夜、音更で行われた「アルピニスト 野口健氏」の講演会に行ってきました。

行く数日前から、職場で野口氏の話をすると「ん？野口健？？」
みんな「？」なのである。

誰かが、ネットで検索したみたいで「あ～～ゴミ拾いの人！」

なんだか、微妙な反応です。
確かにゴミを拾ってるけど、本業は登山家なのになぁ～

でも、本人も言ってましたが、実際に「ゴミ拾いの人」としか思われてないケースが多いらしいですね。


講演のコトについて話すと、冒頭は、彼の生い立ちや活動についてのビデオが流れ、話し始めると伸びに伸びて2時間ほどの講演でした。

テレビとかで彼の話すのを見たことがある方は想像つくと思いますが、相当な早口なんですよ。

その早口で、2時間も喋っちゃうもんだから、内容がギッシリ（笑）

そんな彼の講演の内容を書いちゃうと、これまた。。凄く長い文になってしまうと思う（笑）
なので、相当端折ります。


元々、彼が「ゴミ拾い」を始めたのは、環境のコトを考えて
というコトではないそうです。

エベレストでは日本語で書かれた商品名でのゴミが相当。。まき散らかされていたそうです。

彼は、その様子を見て驚くと共に、他国の登山者から、そのコトについて、相当。。咎められたそうなんですよね。
「日本人は、経済的には豊かだがマナーについては乏しい」
「日本人は、エベレストを富士山並みにするつもりか？」と厳しく言われたそうです。

そう。。富士山ってのは、画像や映像では綺麗な部分しか見ないでしょうけど、実はゴミだらけの山なんだそうです。

であれば、日本人が汚したエベレストを日本人が徹底的に
綺麗にしてあげようじゃないか！ってコトから始めたそうなんです。

エベレストのゴミ拾いって想像つきます？

そりゃ、空き缶や食料の空き袋などの、簡単に拾えるゴミもありますが、空になった酸素ボンベだとか、放置していったテントだとか、大きくて重いゴミが多いのです。

そんなコトを、意地なのか？なんなのか？
実行してしまうなんて、並みの人じゃないですよね。

そんなコトがあって始めた清掃活動も、その後は環境問題も考える様になり国内・国外いろんなところで実施し、
そして、彼は他にもいろんな活動を行ってます。

貧しい国へ学校を作るためとか、戦争で亡くなった日本兵の遺骨を集めて持って帰ってくるだとか。
様々な活動を行っているんです。

あまりにも手を広げ過ぎてしまって、追いつかないこともあるそうです。
忙し過ぎるそうです。

何故？そんなに、手を広げてしまうのか？

それは「見てしまった」「知ってしまった」
そして、その結果が「背負ってしまった」だそうです。

更に、子供の頃に父親から言われた言葉で「どんなこともA面とB面があるんだ」と教えられたそうです。

例えば、綺麗な眺めだけど、それに反して何かが汚されている惨状。

単純に、正と負というものだけではなく、深い意味があるそうですが、物事にはそういった見方が必要で、現場をきちんと見て、そういったことを判断するのが必要だということです。

今の日本の現状について、野口氏もテレビを見ていると、「政府の判断が！」「東電の対応が！」などと評論家や世論が言っていますが、今！このとんでもない惨状の時に、同じ日本人同士が、そんなコトを言っている場合じゃない！と話していた。

ボクも、そう思う。
安全なスタジオでネクタイを締めた人が。テレビで平面でしか見えてない人達が、そして！いずれも、現地を見ているわけじゃないのだから、そんなコトを言える立場ではない。

強いて言えば。。文句を言えるのは、被災者の方達だけではないだろうか？