30年ぶりぐらいに登別温泉の奥 カルルス温泉の鈴木旅館に行った。実は北京の大学生一行のサマースクールを登別温泉と思ったのだが 値段のリーズナブルな予約が取れなかった結果なのだが。先にも書いたが最近は旅行客が戻ってきたので どこでも安い部屋からどんどん埋まっていくそうだ。
鈴木旅館は工事足場が組まれていた。雪で屋根が傷んだための補修とのこと。玄関の手前に何かいるのが見えた。
近づいてみると何とネコだった。
これは招き猫なのだろうか。女将に聞いたら「みんな捨て猫」で いつの間にか来るので避妊手術をして飼っているとのこと。こんな山奥に捨て猫したら「死ね」ということなので「元の飼い主の責任は重大」だ。<飼猫を山に放しても山猫にはならない>
この鈴木旅館は30年前でも古めかしい印象だったが よく見るとちゃんと手入れはされていた。
昭和ロマンが満載だ。
客室は30室ぐらい。女将に伺ったら 従業員は現在は住込みはおらず 全員アルバイトとのこと。お客は戻ってきているのに ご主人と二人なので非常に大変とのこと。10月からは外国人研修生が来るが これまた大変そうだった。
30年前は山の中の旅館にもかかわらず和服の女将が夕食時に挨拶をしていた記憶がある。それを伝えたら 今のご主人の母上とのこと。人手不足が解消して 女将の挨拶が復活するのを期待する。
温泉は建物の一番奥にあった。入口に「有生(ありお)」温泉の由来の看板があった。
浴室の撮影は禁止だったので 早朝に脱衣所の窓越しに撮影。露天風呂はないが内湯が3つあり 一番奥の湯舟が低温で適温だった。登別温泉から山一つしか離れていないのに温泉の質は全く異なっていた。PHが7.4の単純泉 温度は46℃ 主成分はカルシウム・ナトリウム硫酸塩 全成分0.67g/kg。
「本物温泉宣言」があり 源泉かけ流しで温度調整は湧水でやっているとのこと。
日帰り入浴もOKで 今どき500円なのは有難い。
北京の学生達にとって温泉は初めての体験だったようで 珍行動も結構あった。まずは パンツのままで浴室に入って来たのであわてて注意。先客が一人静かに入浴していたが 黙って出て行ってしまった。誠に申し訳無いことだった。
学生たちに伝えたのは 「昔の日本人にとって温泉は医療・治療の手段だった。だから お湯を汚さないように 衣類は禁止 タオルも入れない そして静かに入浴する」と伝えた。誰でも慣れないことは間違えるが 注意されてからが大切だ。幸い彼らの学習能力は優れていたので その後は安心だった。