北京で地下鉄は『地鉄』と言う。朝夕の市内交通はかなり混雑するので 時間の見込める地鉄は便利な交通手段として定着しているようだ。市中心部を通る初期の1号線か2号線の一部は日本のODAで作られたと聞いたことがある。それ以降 新路線がどんどん作られ 現在は20路線以上あるだろう。
北京の地鉄は 東京の地下鉄などに比べると 環状線と井桁線がうまく組み合わされ 乗り換えも楽で かなり良いシステムだ。土地の所有権が国にあるので 工事が容易なことも理由かもしれない。
ホームのセパレーションはほとんどの路線で全ガラス張りで(古い路線は追加工事だろうが) 電車が入る時の風もなく安全だ。
駅名やルートは英語が併記されている。ただ中国語のアルファベット表記は独特で外国人からすると少し戸惑うかも。
路線間の乗り換えはスムーズにできる。東京のように迷路を上がったり下がったりして次の路線にたどり着くことはない。私が乗った中で一番長い乗り換え通路は 北京北駅付近だが 余裕のあるエスカレーターも設置されていて 混雑はしなさそうだ。
交通システムとしての北京地鉄は優れていると思う。これは半導体や自動車の技術と同じように 後発組は先発組の難点を見てより良いものを作れるという例かもしれない。
また車内はきれいだし WiFiが常時つながりアナウンスもクリアなので 旅行客でも迷うことはまずない。料金は驚くほど安い。