2008年5月20日(火)
田口ランディ「富士山」他
読む×33
“ | 雨ですねぇ・・・ こんな日はインドア派の私にとっては絶好の読書日和。 家の中で好きな音楽を聴きながら好きな本を読むのが至福のひととき。 |
作家「田口ランディ」さんの書く作品が好きです。
初めて「コンセント」を読んだとき何とも言えない衝撃を受けました。
その独特の世界観、凄く苦しくて切なくて痛みを伴って・・・
でも読み進まずにはいられない。そんな不思議な感覚でした。
「アンテナ」「モザイク」続く3部作も引き込まれるよう一気に読んだ記憶があります。
そのあとも「ミッドナイトコール」「7day in BALI」etc
「田口ランディ」さんの作品を見付けたら手に取っていました。
先日図書館で「生きる意味を教えて下さい」という本を見付けました。
田口さんが各界の著名人と「生きる意味」この答えの出ない難問を対談形式で本にしたもの。
田口さんも対談相手のそれぞれの先生方もいろんな経験、研究をなさっていている方達です。
それぞれの視点で、最近の悲惨な事件、なくならない戦争、テロ、災害、自殺・・・「生きること」と「死ぬこと」の意味を語っていきます。
もちろん明確な答えが出せるわけではありません。
でも非常に考えさせられるような哲学的な言葉もたくさんありました。
それで、また改めてランディさんの作品が読みたくなったのです。
彼女のスピリチュアルな視点にも凄く興味があるんですよね。
「被爆のマリア」「ドリームタイム」「富士山」を続けて読みました。
どれも短編集なので、家事の合間合間に、眠りにつく前に、とっても読みやすかったですよ。
今日はその中で「富士山」を紹介します。
富士山
ちょっと古い作品ですが。(2004年)
とても長い年月、日本人の心に希望を与え続けてくれた富士山
その富士山に祈りと感謝をこめて書かれた連作です。
あのカリスマ宗教集団から社会復帰をしている少年のお話、優等生の少年達が樹海での卒業キャンプをするお話、ゴミ屋敷に住む老婆の話、堕胎を許せない看護師の話。
いずれも今日的なテーマで、もちろんフィクションなんですが、凄くリアリティのあるお話です。
出てくる登場人物は、何かしらのトラウマだったり痛みをかかえています。
きっと表面には出さなくても、人間には光と影の両面が必ずありますよね。
秘めた凶器をもしかしたら持っているのかもしれない。
自分が見ている世界が全て、だとしたら妄想に取り憑かれた人は、はたからみると変人でも、その人にはその世界しかなくって・・・
田口さんの小説、作品によっては読んだ後も心にどんと引きずってしまうようなものもあります。
でも、田口さんが扱う「生と死」はきっと避けては通れないテーマでもあると思うのです。
でもかすかな光を信じたい、それは寄り添えるやすらぎだったり、祈りだったり、朝の力強さであったり・・・
そんな「光」を「富士山」という日本の象徴を通して紡いでいきます。
重い中にもかすかな光を見付けられる・・・そんな珠玉の作品集でした。
普段はもちろんハッピーエンドの明るいお話しが好きなんですけどね。
こんな雨の日はじっくりとちょっと哲学的?な作品にも手を出してみたくなった私でした。
<本日のおまけ>
本文とはまったく関係ありませんが、あるところのシュークリーム
げんこつシュークリーム¥105です。
膨らみがなくって、平べったいんです。
シューも堅め。
どこのだかわかりますか?
ヒント・・・十勝のお菓子屋さんではありません。
初めて「コンセント」を読んだとき何とも言えない衝撃を受けました。
その独特の世界観、凄く苦しくて切なくて痛みを伴って・・・
でも読み進まずにはいられない。そんな不思議な感覚でした。
「アンテナ」「モザイク」続く3部作も引き込まれるよう一気に読んだ記憶があります。
そのあとも「ミッドナイトコール」「7day in BALI」etc
「田口ランディ」さんの作品を見付けたら手に取っていました。
先日図書館で「生きる意味を教えて下さい」という本を見付けました。
田口さんが各界の著名人と「生きる意味」この答えの出ない難問を対談形式で本にしたもの。
田口さんも対談相手のそれぞれの先生方もいろんな経験、研究をなさっていている方達です。
それぞれの視点で、最近の悲惨な事件、なくならない戦争、テロ、災害、自殺・・・「生きること」と「死ぬこと」の意味を語っていきます。
もちろん明確な答えが出せるわけではありません。
でも非常に考えさせられるような哲学的な言葉もたくさんありました。
それで、また改めてランディさんの作品が読みたくなったのです。
彼女のスピリチュアルな視点にも凄く興味があるんですよね。
「被爆のマリア」「ドリームタイム」「富士山」を続けて読みました。
どれも短編集なので、家事の合間合間に、眠りにつく前に、とっても読みやすかったですよ。
今日はその中で「富士山」を紹介します。
富士山
ちょっと古い作品ですが。(2004年)
とても長い年月、日本人の心に希望を与え続けてくれた富士山
その富士山に祈りと感謝をこめて書かれた連作です。
あのカリスマ宗教集団から社会復帰をしている少年のお話、優等生の少年達が樹海での卒業キャンプをするお話、ゴミ屋敷に住む老婆の話、堕胎を許せない看護師の話。
いずれも今日的なテーマで、もちろんフィクションなんですが、凄くリアリティのあるお話です。
出てくる登場人物は、何かしらのトラウマだったり痛みをかかえています。
きっと表面には出さなくても、人間には光と影の両面が必ずありますよね。
秘めた凶器をもしかしたら持っているのかもしれない。
自分が見ている世界が全て、だとしたら妄想に取り憑かれた人は、はたからみると変人でも、その人にはその世界しかなくって・・・
田口さんの小説、作品によっては読んだ後も心にどんと引きずってしまうようなものもあります。
でも、田口さんが扱う「生と死」はきっと避けては通れないテーマでもあると思うのです。
でもかすかな光を信じたい、それは寄り添えるやすらぎだったり、祈りだったり、朝の力強さであったり・・・
そんな「光」を「富士山」という日本の象徴を通して紡いでいきます。
重い中にもかすかな光を見付けられる・・・そんな珠玉の作品集でした。
普段はもちろんハッピーエンドの明るいお話しが好きなんですけどね。
こんな雨の日はじっくりとちょっと哲学的?な作品にも手を出してみたくなった私でした。
<本日のおまけ>
本文とはまったく関係ありませんが、あるところのシュークリーム
げんこつシュークリーム¥105です。
膨らみがなくって、平べったいんです。
シューも堅め。
どこのだかわかりますか?
ヒント・・・十勝のお菓子屋さんではありません。
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