200925(木)

映画「誰も守ってくれない」

観る×46

すべてを受け入れたとき、人は静かに強くなる・・・

二人の姿を通して社会の今と人間の真の強さを描く、
衝撃の社会派ヒューマンエンターテイメント!!
映画「誰も守ってくれない」

映画「誰も守ってくれない」を観てきました。
誰も守ってくれない公式サイト外部リンク

フジTVでもイチオシの話題作ですよね。

その重い内容から、敬遠される方も正直、多いと思います。
でも、できれば見て欲しい、そして自分のこととして考えて欲しいと思った映画でした。

もちろん虚構のストーリーなのですが、とてもリアルにドキュメンタリータッチでお話しが進んでいきます。

幼い姉妹殺害事件、その容疑者が未成年だった。
少年犯罪という非常に注目をあびる事件で、被害者だけではなく、加害者の家族にもマスコミが押し寄せてきます。

たとえ加害者とはいえ、家族までそこまで執拗に追う必要があるのか、過激なマスコミの報道戦争、家族の崩壊、ネットでの誹謗中傷、信じていた相手の裏切り・・・

15歳の女の子には過酷すぎる運命がこれでもかこれでもかと追い打ちをかけていきます。

ネット社会の問題なんかは今まさに実にリアルですよね。
警察の犯人を捕まえるためならなんでも許されるのかという疑問とか、被害者の感情はどこにぶつけたらいいのかとか。

本当に現代の日本が抱えている様々な問題を突きつけられます。

そこで、私達は、「どうせ人ごとだから」とか「自分には関係ない話しだし・・・」って思っていないでしょうか。
見て見ぬふりだったり、嫌いなもの、闇の部分に目をそむけてはいないでしょうか。

もちろん現実的ではないかもしれません。でも、だからこそ、こういう作品を通して、もし自分だったら、もし自分の家族だったら・・・って置き換えて考えてみることが必要な気がしました。
無関心や、単なる好奇心で加害者情報をを知りたがったり、煽ったりすることこそ、実はもの凄く罪深いのではないかと思いました。

途中、柳葉敏郎演じる(別な事件での)被害者の父親役のセリフはとっても重みがありました。

最後の方で、勝浦刑事(佐藤浩市)が語るシーンも一言一言がしっかり心に入ってきましたよ。

誰かを守るっていうのは人の痛みがわかること。

相手を思いやる心、痛みを自分のものとして受け入れられるかどうか。今、私達に足りないのは「想像力」だと言われていますよね。
こんなこと言ったら相手はどう思うか、とか、自分がやって欲しくないことは相手にはしないとか、きっと根はシンプルだと思うのです。
一人一人が今よりもう少し、相手を思いやる愛情を持てたら・・・そんな当たり前のことを改めて考えさせられた映画でした。

この映画は誰が悪いとか、何が悪いという風な作り方はしていません。あくまでも、こんな悲惨な現実があります。
あなたはどう思いますか?と見る側に判断をゆだねられています。

ヘタくそな文章を長々と書いてしまいましたが、お時間ある方はぜひ公式HPの監督からのメッセージ、読んでみて下さいね。

どの役者さんの演技も素晴らしいです。
もちろん、踊る大捜査線のスタッフですから、単純に映画としても楽しめる作品になっていましたよ。

主題歌 Libera 「You were there」

この歌で最後にとっても癒されます。






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