2009717(金)

映画「重力ピエロ」

観る×46

家族の愛は重力を超える。
映画「重力ピエロ」

シネとかち様で7/11(土)~7/24(金)まで上映されている

「重力ピエロ」外部リンク
観てきました。


今年に入って伊坂作品に惚れ込んでいる私
この「重力ピエロ」も映画化の話を知る前に原作は読んでいました。

個人的に伊坂作品の中でも上位に好きな作品なんですよね。

先に感想を言ってしまうと・・・原作を知るが上での物足りなさはこの映画にも感じてしまいました。

キャストは申し分ないんです。
物静かなお兄さん(泉)役に加瀬亮さん、誰もが振り返る美少年の弟(ハル)役に岡田将生君、この二人はまさに填り役。

両親に小日向さん、鈴木京香さん、事件の鍵を握る人物に渡部篤郎さんと演技派が脇を固めています。
渡部さん、心底憎める役になっていてある意味アッパレでしたよ。

この映画は原作を読まないで先に映画を観た方が純粋に楽しめたかもしれませんね。

原作ではあまり語られていなかった、兄弟の少年時代のエピソードがふんだんに盛り込まれています。
子役もそれぞれ、加瀬君、岡田君にそっくりなので、その辺りはすんなり回想シーンとして入りこめるんですよ。

ただ父親役の小日向さん、若い時(回想)のシーンで「かつら」をつけているんですね。それがどうしても違和感を感じてしまい、個人的にはひっかかったんですよね。笑いをとるシーンではなく、凄く重要な言葉のシーンだったりするんですが、いかんせん後頭部が気になって・・・

もうちょっと自然な増毛をできなかったのかが残念ですww

原作は、非常に複雑な遺伝子の謎解きゲームや、偉人の蘊蓄が随所に効果的に散りばめられています。
それがこの作品の面白さであると思うんですが、この部分も若干希薄に感じました。

ハルを追うストーカー夏子さん(春を追っかけてるから夏子さんです)の学生時代の写真はインパクト大です。のち、整形して吉高由里子さんが演じてるんですが、原作にあった「ノート」が出てこなかったのも残念。

細かい部分で多々不満はあるのですが、全体を通しては美しい映像で、伊坂さんの世界観を再現しているところは見事です。

映画としてかなりオリジナルストーリーに変わっているのであまり比べるのは意味のないことかもしれませんね。

「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ。」

「俺たちは最強の家族だ。」

神様の声が聞こえたんだ「自分で考えろ!」

「自分が見たい変化になれ」


「正義」とはなにか?「家族」って何?遺伝子とか血のつながりってそんなに重要なことなの?
いろんなことを考えさせられる非常に深い映画です。

できれば映画を見た後に、原作もじっくり読んでみて貰いたい作品です。



余談ですが、岡田君は本当に美しい。笑うと口元がダルビッシュに似てるなぁ?と思ったんですが、いかがでしょ?










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