201063(木)

映画「ソラニン」~等身大の普遍的な青春群像劇

観る×46

映画「ソラニン」~等身大の普遍的な青春群像劇

ずっと観たいと思っていた映画

ソラニン外部リンク

帯広での上映最終日にやっと行くことができました。

この映画・・・ヤバイです。
ド・ストライクでした。

きっと誰もが若い頃には夢があって

それがたとえ叶わないかも?ってわかっていながら

それでもどっか捨てきれなくて。

諦めるのには何かきっかけが必要だったり。

自分自身にいろんな折り合いをつけながら、なんとなく汚い「大人」になっていく。


そんな誰もが通る、ヒリヒリした焦燥感。

ポジティブだったり、ネガティブだったり、愛、協調性、猜疑心、不安、無気力etc

いろんな感情がとってもリアルに画面に登場する人物から伝わってくるんです。

主人公の芽衣子さんは宮崎あおいちゃん、種田には高良健吾
この二人、とってもいいです。

一緒のバンド仲間にはベースにサンボマスターの近藤洋一さん、ドラムには最近大注目の桐谷健太君、みんなをあったかく見守るアイちゃんには伊藤歩さん。

近藤さんの演技は初めてとは思えないとってもナチュラルで、原作の加藤にイメージがピッタリでした。

桐谷君もビリー役がびたはまり。ドラムも本当にお上手で。

伊藤歩さん、映画「スワロウテイル」で一躍有名になった女優さんですよね。あの頃は幼かったですがすっかり大人びちゃってww

ちょい役ですが、芽衣子さんのお母さんには美保純さん、種田のお父さんには財津和夫さん、ベテランのキラリとした演技も光ってました。

芽衣子さんに片思いのお花屋さんのギター少年には、今何かと話題の瑛太君の弟でもある永山絢斗君も出演していましたよ。

ストーリーは公式サイト等見ていただければわかると思いますが、ただ切ないだけのありきたりな青春映画と言ってしまうのはもったいない、とっても素敵な作品でした。

この映画のために、本気でギターも練習した、あおいちゃんのラストのライブシーンは見ものです。

高良君も、種田のなんともいえないやるせなさを、見事に表現していました。

高良君は次の映画「白夜行」、ビッグタイトルの準主役も決定していますよね。映画界では今ひっぱりだこの旬の俳優さんだと思います。

とにかく二人の関係がとってもナチュラルで微笑ましい。
あおいちゃんが本当に可愛くて仕方ないんですよ。

それだけでも見る価値のある映画なんですが、それだけじゃないんです。

いろんな立場でのいろんな感情に気持ちが自然と移入できます。そして、気がつけば涙が出てて、でも何かあったかいものも感じられて、一歩踏み出す勇気を与えてくれる、そんな作品。

決して夢が叶わなくても、ふとしたことで笑えたり、今が楽しいと思えたり、大切な仲間や家族の存在を感じられたら・・・
そんなとっても当たり前のことがシアワセと思える。
それは決して「負け」なんかではない。

そんなことを改めて感じさせてくれました。

残念ながら帯広での上映は今日で終わっちゃいますが、機会があれば、あらゆる年代の方にぜひ見てほしいと思った、イチオシの映画でしたよ。

あわせて原作漫画も読みましたが、こっちもすんごくよかった。ここまでセリフも場面も忠実に再現してる映画も珍しいのではないでしょうか?
どっちが先でもきっと楽しめると思います。

ソラニン・・・ジャガイモの芽の毒の事。
とりすぎると中毒になってしまうが、成長するためには必要なもの。

人間も毒を吐きながら、それでもしっかり成長していくんだよね。

Asian Kung-Fu Generation の曲ももちろん最高でしたよ。

ソラニン

Mustang(ムスタング)






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