読む(33)


2010613(日)

もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら

読む×33

もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら

売れてるみたいですね~ もしドラ

もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら 
 岩崎夏海 著
外部リンク


私も以前、友人からドラッガー「経営者の条件」の方でしたが)を薦められて、買ったのはいいんですが、難しすぎて途中で挫折・・・まだちゃんと完読できていないんですよね。

この本はP.F.ドラッガーの大書「マネジメント」エッセンシャル版を女子高生のマネージャーが読んで実践したらどうなるか?という設定の架空のお話です。

うん、今回はちょっと辛口で。

ストーリー自体は、よくある青春もの
子供の頃、あるエピソードがきっかけで野球を嫌いになった女子高校生が、親友のために野球部のマネージャーになり、弱小チームを改革して甲子園を目指す・・・というものです。

「マネジメント」「マネージャー」を勘違いして、本を選んだけど、これ、このまま使えるのでは?と自分なりの解釈で実践しながら野球部を変えていきます。

確かにそのままではわかりずらい(少なくとも私の頭では)ドラッガーを、わかりやすく噛み砕いて、実践してるっていうのは面白いんです。

なるほどなぁ・・・という言葉も随所に出てきて、とっても勉強になります。

だからこそ、若干ストーリーが陳腐というか、そんなにうまくいくかしら?っていうのも正直思っちゃうんですよね。

いすれにしても、ここではたまたま「野球部」ですが、これは「会社」「お店」「家庭」「サークル」etcなんらかの「集団」にあてはまることで、自分が経営者やTOPを目指している!というわけではなくても、一読の価値はあると思います。

人を動かすためにはどうしたらいいのか、マーケティングの必要性、「人は最大の資産である!」等々、ドラッガーを少しでもかじったことある方にはわかりやすく、私のようなドラッガー初心者の入門編としても楽しめる内容にはなっていました。

萌系の表紙、著者が放送作家でバラエティを手がけていたこと、AKB48のプロデュースに関わっていることなども話題に拍車をかけているんでしょうね。

Bestsellers インタビュー 岩崎夏海 外部リンク



201044(日)

「横道世之介」青春時代に君に出逢いたかった

読む×33

「横道世之介」青春時代に君に出逢いたかった

久しぶりのブックレヴューです。

毎日バタバタ、なかなか本もじっくり読めずにいるんですが、これは面白かったのでご紹介。

吉田修一 著 「横道世之介」外部リンク

青春時代に世之介と出会わなかった人がこの世の中には大勢いるかと思うと、なぜか自分がとても得をしたような気持ちになってくる。懐かしい時間。愛しい人々・・・。
風薫る80年代青春群像を描く。

横道世之介。
長崎の港町生まれ。その由来は『好色一代男』と思い切ってはみたものの、限りなく埼玉な東京に住む上京したての18歳。嫌みのない図々しさが人を呼び、呼ばれた人の頼みは断れないお人好し。とりたててなんにもないけれど、なんだかいろいろあったような気がしている「ザ・大学生」。どこにでもいそうで、でもサンバを踊るからなかなかいないかもしれない。なんだか、いい奴。

ストレートの青春小説です。
といっても、青春ど真ん中の人が読むより、80年代に学生をやっていたアラフォー世代の人が読むとぐっとくると思います。

あの人に逢っていたから、自分の世界がほんの少し変わっていたのかもしれない。
意識したり、気づいていなくてもそんな人がどこかにきっといるのかも。

人は人と関わって生きていますよね。
世界はいろんなふうにつながっていて、誰かが誰かの支えになって、誰かの背中をそっと押してくれている。

懐かしい青春時代、どうってことない日常の中で、確かにキラキラ輝いていたカケラがちりばめられていたはず。

今がしんどいだけなわけじゃないけど、ふと懐かしく思い出すのはどうでもいい笑えるエピソードだったりしますよね。

この本を読むと、最初は全然冴えない世之介が、なぜか最後はとっても愛おしく思えてきます。

読み終えると、過去の自分のためにも今の自分をこれからの自分をしっかり生きていこうと前向きに思えました。

笑えて懐かしくってちょっと切なくって、ほろりとあったかく優しい気持ちになれる一冊です。
この季節におすすめの本ですよ。



201014(月)

伊坂幸太郎WORLD&LOVE!

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昨日からの初売りにはたくさんのお客様にお越しいただきありがとうございました!

サイコロチャレンジ初日から6のゾロ目が4回も出たりして、ちょっと嬉しい(苦しい?)悲鳴をあげております。

サイコロチャレンジは11日までまだまだお時間ありますんでぜひ遊びにいらしてくださいね♪
伊坂幸太郎WORLD&LOVE!

趣味が読むこと、聴くこと、見ること、食べること、寝ることの私なんですが、中でも読書は大好き。

昨年は年間100冊!を目標にしていたんですが、最後失速してしまい結局87冊しか読めませんでした。今年は100冊いけるかな?

その87冊中、12冊が伊坂幸太郎さんの作品でした。
(伊坂作品自体は一応全部で16冊まで読破してます)

で、先日私の教養。食。文化、あらゆる情報の師匠と勝手にお慕い申し上げているジャムのママさんから、とっても素敵な本が出ているという情報をいただきまして。

さっそく探して買ってきましたよ!

伊坂幸太郎WORD&LOVE外部リンク

これ凄いです。

もう愛する伊坂さんの作品のみどころ、マニアックネタ、カルトクイズの
伊坂検定などなど、ファンにはたまらない1冊になっています。

まだ隅々までは読んでいませんが、過去作品を思い出しながらニヤニヤしながら読んでます。(多分、はたから見ると気持ち悪いです)

伊坂検定100問あるんですが、さっそくやってみましたよ。
初級編はなんなくクリア・・・だったんですが、後半中級上級編になると、かなり正解率が落ちてしまい、結局100問中48問正解・・・
「もう少しがんばりましょう」ランクになってしまいました。うーんまだまだですね。

伊坂さんのFANサイト

無重力ピエロ外部リンク

というのもあるそうで、こっちも見てたら飽きません。

昨年末には「SOSの猿」という新作も出てますよね。まだ未読なんで、そっちも非常に楽しみです。

伊坂作品の魅力は一言では言えないんですが、テンポのよい会話、緻密なストーリー展開、魅力的な登場人物、作品間リンクetc
作品ごとに新しい発見と感動があって、心に残る言葉たちがとっても多いんです。

映像化や漫画化もたくさんされているので、本は読んだことなくても、その作品に触れたことのある方は案外多いのでは?

でもやはり伊坂作品の魅力はその小説にあると思います。

今年こそ本でも読んでみようかな?というアナタ、
伊坂幸太郎さん、ぜひおすすめしますよ。



2009113(火)

深夜食堂

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深夜食堂

本に比べてあんまり漫画は読まないんですが、たまたまアンテナにひっかかったのが
「深夜食堂」安倍夜郎 

これいいですよね。

営業時間は深夜0時から朝の7時頃まで。人は「深夜食堂」って言ってるよ。

客が来るかって?それが結構来るんだよ。

メニューはこれだけ。豚汁定食、ビール、酒、焼酎。

あとは勝手に注文してくれりゃあ、できるもんなら作るよ、ってえのがオレの営業方針さ。

帯に「あなたの腹と心のみたし処」とあるように、じんわり沁みる大人のための漫画になってます。

出されるメニューはいたってオーソドックス、どこか懐かしくて、多くの大人の琴線に触れるようなチョイス、読んでるとお腹がすいてくるんですよね。

赤いウィンナー、きのうのカレー、猫まんま、牛すじ大根玉子入り、納豆、焼き海苔、たらこ、カツ丼、ナポリタン、ポテトサラダ、キューリのぬか漬け、カツカレーetc

それぞれのエピソードを絡めながらちょっとうるっときたり、クスッと笑ったり、ペーソスを含んだ内容なんですが、最後はなんとなく満たされる漫画になってますよ。

TVドラマ化も始まってます。
私の大好きな小林薫さんが主演ということで楽しみにしてたんですが、北海道での放送もやっと始まるみたいですね。

深夜食堂外部リンク

HBC(北海道)での放送 11月12日(木)25:26~
毎週木曜日 放送予定だそうです。

小林薫さん、ふぞろいの林檎のときからずっとファンでして(当時は私もかなり小さかったと思うんですが・・・w)
渋いですよね、不器用な男らしさというか、決して多弁ではなくって、背中や目で語れる役者というか。でもどっか可愛らしい部分を秘めてる感じがするでしょ?昔から変わらず大好きな役者さんの1人です。

深夜枠なので録画して見る事になりそうですが、この冬、ちょっとあったまるドラマを見つけられたのが嬉しい私です。

同じアンテナに触れていたようで、山茶花四十郎さんのブログ外部リンクでも紹介されていました。
内容かぶってしまってごめんなさいね。



200978(水)

「ゴールデンスランバー」~伊坂作品の集大成

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本書は「伊坂幸太郎的に娯楽小説に徹したらどうなるか」
という発想から生まれた、直球勝負のエンターテイメント大作。
冴え渡る伏線、忘れがたい会話、時間を操る構成力・・・・、
すべてのエッセンスを詰め込んだ、伊坂小説の集大成である。
「ゴールデンスランバー」~伊坂作品の集大成

仙台での凱旋パレード中、突如爆発が起こり、新首相が死亡した。同じ頃、元宅配ドライバーの青柳は、旧友に「大きな謀略に巻き込まれているから逃げろ」と促される。折しも現れた警官は、あっさりと拳銃を発砲した。どうやら、首相暗殺犯の濡れ衣を着せられているようだ。この巨大な陰謀から、果たして逃げ切ることはできるのか?


さきほど、読み終わりました。

伊坂幸太郎著「ゴールデン・スランバー」
いやぁ、評判どおり面白かったです。

さすが、伊坂作品の現時点での集大成、というだけあって、彼の作品の美味しいところどり、といった内容になっていました。

舞台は仙台、ごく普通の男性が得体のしれない巨大な「権力」によって、首相殺しの犯人に仕立て上げられてしまいます。

第一部 事件の始まり

第二部 事件の視聴者

第三部 事件から二十年後

第四部 事件

第五部 事件から三ヵ月後 

という風に、「首相暗殺」という事件を、それぞれの立場、時間から構成されています。

最初はえ?ととまどいながら、犯人だと思っていた人が実は違う?度重なるどんでん返し、どこまでが騙されていてどこまでが真実?嘘?わな?

あれよあれよと次の展開に読むのをやめられなくなってしまう、まさにエンタメ小説に仕上がっていましたよ。

伊坂作品特有のウィットに富んだ会話、主人公の学生時代の何気ない会話が、ここにきてすごく重要になってきたり、登場人物の意外な繋がりなどなど、さすが、としてやられる感じが心地いいです。

伊坂作品を読むといつも、友達や家族っていいなぁとか、青春っていいなぁとか、すごく当たり前のことなんですが、それをほろ苦く思い起こさせてくれるんですよね。

彼が舞台にする仙台の町も一度行ってみたいなぁと思わせてくれます。

最後まで謎は謎のままの部分があったりで、読み終わった直後はもどかしさが残ったのは否めません。
でもそれはそれで、よかったのかな?
小説としてはしっかり完結はされています。

そんな読者も多いからか、こんなブログも話題になっているようですね。
ゴールデンスランバーもうひとつの結末外部リンク
これはぜひ、本作品をしっかり読んでから見ることをおすすめします!

さっそく堺雅人さん、竹内結子さんで映画化も決まっていますね。
ゴールデンスランバー映画化外部リンク
この二人を頭に描きながら読んでみたのですが、違和感がなく、すんなり入っていけました。多分、二人ともはまり役です。
他の登場人物がどなたになるのか、今から映像化もとても楽しみな作品です。

個人的にこれで伊坂作品10作品目、読み終わりました。
昨年からめっちゃ填まってます。
彼の作品は、登場人物が別な作品でもリンクしてくるのが面白いんですよね。あれ、この人、あの作品の○○じゃん!
それを発見するのも伊坂作品の楽しみ方の一つです。

ここまで短期間に映像化が相次ぐ作家さんもそういないですよね。それだけ面白いとみんなが認めている作家さんであることは間違いないです。

次回はどんな作品を書いてくれるのか?
今から新作が待ち遠しい作家さんのひとりです。

タイトルにもなっている
GOLDEN SLUMBERS-THE BEATLES
BGMにどうぞ



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