観る(46)
2011年8月4日(木)
映画『奇跡』生きているだけで誰かの奇跡
観る×46
シネとかちで上映中の映画『奇跡』を見てきました。
『奇跡』 公式サイト
九州新幹線の一番列車がすれ違う時、奇跡が起こる。
そんな噂がすべての始まりだった。
是枝裕和さんの最新作、監督・脚本・編集一人3役を手がけています。
主演はご存知「まえだまえだ」
いつの間にか成長しましたよね。
お兄ちゃんのほうは前作のNHK朝のTV小説「てっぱん」での名演技も記憶に新しいところですが。
両親の都合で、鹿児島と福岡、離れ離れに暮らす兄弟。
しっかりもののお兄ちゃんはお母さん(大塚寧々)と祖父母(橋爪功、樹木希林)と鹿児島で。
ちゃっかりものに弟はダメダメなお父さん(オダギリジョー)と福岡に。
それぞれ子供らしく元気に振舞いながらも、時に寂しそうな表情を見せたり、いじらしいくらい遠慮したり我慢したり、それを悟られないようおどけてみたり。
本当の兄弟ならではのあうんの呼吸はお見事。
子供がとってもイキイキと見える映画になっていました。
まえだまえだの二人は文句なしに素晴らしい。
その他にも子供が出てくるんですが、どの子もとっても自然、日本の子供映画にありがちな、セリフを言わされているいやらしい感じがまったくといっていいほどないんですよね。
樹木希林さんが孫と共演!ってことでも話題になっていましたよね。
内田伽羅ちゃん
なるほどなかなかの美少女でした。
でもそれも言われるまで気がつかないくらい、映画の中では自然に溶け込んでいましたよ。
そして、その奔放な愛すべき子供達を取り巻く大人たち、脇役、チョイ役にも、おしげもなく名優さんたちがしっかり固めていました。
夏川結衣、阿部寛、長澤まさみetc
そして原田芳雄さん、この作品でもしっかり存在感を、光を放っていました。
子供が主役で、家族構成に問題があって・・・
というと、よくあるお涙ちょうだいものになっているのかと思いきや、そんなことはまったくありません。
なんてことのない日常を丁寧に切り取って、笑いどころもふんだんに、でもいつのまにかじんわり暖かい涙が頬を伝っている・・・そんな優しい映画です。
是枝監督の目線が、本当に子供に対する愛情に溢れているのがすごく伝わってきたんですよね。
家族が一緒に暮らすこと。
そんな当たり前が、ぼくたちには奇跡だった。
『奇跡』って実はそんなおおげさなものではなく。
今生きているそのことがすでに奇跡。
誰かが誰かを思い、そんな大切な人がいることが、素晴らしい奇跡なんだと。
それを声高でも押し付けでもなく、見終わった人にそっと囁くように寄り添うように、ぬくもりで感じさせてくれるような、そんな秀作でした。
子供達の表情に、逞しさと元気を貰えます。
私達大人が、もっとしっかりしなくっちゃ、そんなことも考えさせてくれますよ。
帯広では8月19日までの上映です。
Cineとかち 上映スケジュール
夏休み、子供とも一緒に楽しめる作品になっていました、おすすめです。
くるりの主題歌が、またバッチリで余韻を楽しませてくれます。
そうそう、見終わったら「かるかん」がとっても食べたくなりますよ!かるかんってなんぞや?と思う方は映画館へどうぞw
『奇跡』 公式サイト
九州新幹線の一番列車がすれ違う時、奇跡が起こる。
そんな噂がすべての始まりだった。
是枝裕和さんの最新作、監督・脚本・編集一人3役を手がけています。
主演はご存知「まえだまえだ」
いつの間にか成長しましたよね。
お兄ちゃんのほうは前作のNHK朝のTV小説「てっぱん」での名演技も記憶に新しいところですが。
両親の都合で、鹿児島と福岡、離れ離れに暮らす兄弟。
しっかりもののお兄ちゃんはお母さん(大塚寧々)と祖父母(橋爪功、樹木希林)と鹿児島で。
ちゃっかりものに弟はダメダメなお父さん(オダギリジョー)と福岡に。
それぞれ子供らしく元気に振舞いながらも、時に寂しそうな表情を見せたり、いじらしいくらい遠慮したり我慢したり、それを悟られないようおどけてみたり。
本当の兄弟ならではのあうんの呼吸はお見事。
子供がとってもイキイキと見える映画になっていました。
まえだまえだの二人は文句なしに素晴らしい。
その他にも子供が出てくるんですが、どの子もとっても自然、日本の子供映画にありがちな、セリフを言わされているいやらしい感じがまったくといっていいほどないんですよね。
樹木希林さんが孫と共演!ってことでも話題になっていましたよね。
内田伽羅ちゃん
なるほどなかなかの美少女でした。
でもそれも言われるまで気がつかないくらい、映画の中では自然に溶け込んでいましたよ。
そして、その奔放な愛すべき子供達を取り巻く大人たち、脇役、チョイ役にも、おしげもなく名優さんたちがしっかり固めていました。
夏川結衣、阿部寛、長澤まさみetc
そして原田芳雄さん、この作品でもしっかり存在感を、光を放っていました。
子供が主役で、家族構成に問題があって・・・
というと、よくあるお涙ちょうだいものになっているのかと思いきや、そんなことはまったくありません。
なんてことのない日常を丁寧に切り取って、笑いどころもふんだんに、でもいつのまにかじんわり暖かい涙が頬を伝っている・・・そんな優しい映画です。
是枝監督の目線が、本当に子供に対する愛情に溢れているのがすごく伝わってきたんですよね。
家族が一緒に暮らすこと。
そんな当たり前が、ぼくたちには奇跡だった。
『奇跡』って実はそんなおおげさなものではなく。
今生きているそのことがすでに奇跡。
誰かが誰かを思い、そんな大切な人がいることが、素晴らしい奇跡なんだと。
それを声高でも押し付けでもなく、見終わった人にそっと囁くように寄り添うように、ぬくもりで感じさせてくれるような、そんな秀作でした。
子供達の表情に、逞しさと元気を貰えます。
私達大人が、もっとしっかりしなくっちゃ、そんなことも考えさせてくれますよ。
帯広では8月19日までの上映です。
Cineとかち 上映スケジュール
夏休み、子供とも一緒に楽しめる作品になっていました、おすすめです。
くるりの主題歌が、またバッチリで余韻を楽しませてくれます。
奇跡 くるり
そうそう、見終わったら「かるかん」がとっても食べたくなりますよ!かるかんってなんぞや?と思う方は映画館へどうぞw
2011年7月28日(木)
ハリーポッターと死の秘宝Part2~これで最後
観る×46
とうとう最後になってしまいました。
日本で原作が発売してからも14年という長い歳月が流れた作品の最後の映像化、公開されていますね。
原作の方はちょうど2年前に読み終わって完結しているのですが、やはり映像でも最後を確認しておきたくって。
最終シリーズは今までのすべての伏線を見事に回収した、最初から最後まで息をつかせぬ展開の極上のエンタメに仕上がってました。
ハリー、ハーマイオニー、ロンの成長ぶりは言わずもがななんですが、準主役のスネイプ、ネヴィルの活躍ぶりははずせません。
スネイプは、ファンの人気投票でアンケート1位になるくらい影の主役。
(映画の内容とは関係ありませんが、彼だけ映画でも10年間、衣装が変わらなかったんですってね。)
彼の献身的、無償の愛がなければ、この壮大なストーリーも成り立ちません。
そして、ネビルの勇気。
彼の存在、彼のセリフに何度涙したことか。
最後の最後にもちゃんと見せ場を作ってくれます。
原作でも大満足だった、19年後のシ-ンもしっかり映像でも再現されていました。
どうしても原作すべては周到できないし、ここは使って欲しかったなってセリフやシーンの取りこぼしがあったのは否めません。
でも、それを差し引いても、音楽も映像も、ばら撒いた伏線、アイテムの回収方法も非常によくできていて、満足できる最終話だったと思います。
帯広では残念ながら2D上映のみですが、冒頭のシーンなどは3Dでみると、やはり興奮は増すでしょうね。
とにもかくにも、長期にわたって、楽しませてくれたハリーポッターシリーズ、終わってしまうのは本当に寂しい。
原作者はもちろん、俳優、スタッフすべてをひっくるめて、素晴らしい感動をありがとうという気持ちです。お疲れ様でした。
日本で原作が発売してからも14年という長い歳月が流れた作品の最後の映像化、公開されていますね。
原作の方はちょうど2年前に読み終わって完結しているのですが、やはり映像でも最後を確認しておきたくって。
最終シリーズは今までのすべての伏線を見事に回収した、最初から最後まで息をつかせぬ展開の極上のエンタメに仕上がってました。
ハリー、ハーマイオニー、ロンの成長ぶりは言わずもがななんですが、準主役のスネイプ、ネヴィルの活躍ぶりははずせません。
スネイプは、ファンの人気投票でアンケート1位になるくらい影の主役。
(映画の内容とは関係ありませんが、彼だけ映画でも10年間、衣装が変わらなかったんですってね。)
彼の献身的、無償の愛がなければ、この壮大なストーリーも成り立ちません。
そして、ネビルの勇気。
彼の存在、彼のセリフに何度涙したことか。
最後の最後にもちゃんと見せ場を作ってくれます。
原作でも大満足だった、19年後のシ-ンもしっかり映像でも再現されていました。
どうしても原作すべては周到できないし、ここは使って欲しかったなってセリフやシーンの取りこぼしがあったのは否めません。
でも、それを差し引いても、音楽も映像も、ばら撒いた伏線、アイテムの回収方法も非常によくできていて、満足できる最終話だったと思います。
帯広では残念ながら2D上映のみですが、冒頭のシーンなどは3Dでみると、やはり興奮は増すでしょうね。
とにもかくにも、長期にわたって、楽しませてくれたハリーポッターシリーズ、終わってしまうのは本当に寂しい。
原作者はもちろん、俳優、スタッフすべてをひっくるめて、素晴らしい感動をありがとうという気持ちです。お疲れ様でした。
2011年7月2日(土)
まほろ駅前多田便利軒~なんとなくゆるーい?男の再生物語
観る×46
昨日は1日、映画の日ってことで、お仕事帰りに
映画「まほろ駅前 多田便利軒」 公式サイト
見てきました。シネとかちで7/8まで上映中です。
弟135回直木賞を受賞した三浦しおんのベストセラーを大森立嗣監督が実写化しました。
なんといってもこの映画の最大の魅力は
瑛太、松田龍平この2人の共演でしょうね。
まほろ駅前で便利屋を営む多田(瑛太)、ふらりと現れた同級生の行天(松田龍平)
バツイチ男2人の奇妙な共同生活。この2人のキャラがなかなかはまっていまして、それを堪能できただけでも見る価値はあったかな。
特に行天のキャラ、好きですねー。松田龍平のまさにはまり役って感じで、ひょうひょうとしていて突拍子もない行動なんですが、どこか憎めなくてほっておけない。
多田の言葉を使えば、「お前は何も持っていないような顔してすべて持っている」(言葉は若干違うかも?)
そんな男なんですよね。バックに深い愛情が隠れているのが垣間見れて、自分のことより他の人のために何ができるか、常にそっちを考えて行動できちゃう男性。
対する多田は一見しっかりもので常識人。
あまり喜怒哀楽は見せず、坦々と何かを押さえ込んで生きている感じ。
過去にあるトラウマを抱え込んで、いまだ抜け出せずにいる。
この水と油みたいな二人が便利屋を通して出会うワケアリな人たちを通して自分の過去と向き合い・・・
ってな感じです。
全体的にはいかにも「日本的」な若干暗めのゆるーい感覚、都会の無関心さを含めて、退廃的なムードが漂う映画です。
でも大爆笑まではいかないけど、印象に残るギャグもあちこちに。
見た人はわかると思いますが、それやってくれるんだ?ってギャグが、ひとつあります。これは見た人が儲け物。
キャストがかなり豪華なんですよ。
大森監督と弟さん(大森南朗さん)お父さん(麿赤兒(まろ・あかじ)も出て家族共演しているし(絡みはないですが)
鈴木杏ちゃんの安い娼婦っぷりとか、柄本佑さんのキレキャラ、松尾スズキさんもしっかり美味しいところもってきます。
今をトキメク高良健吾君も、出番は少なくてもばっちしカッコイイし、岸部一徳さんもいぶし銀でさすがです。
それと特記すべきは、オーディションで選ばれたという子役の横山幸汰君
この憎たらしくて生意気な演技は素晴らしい。また新しい才能発見って感じでしたよ。餃子屋さんのシーン、大好きです。
主題歌の「くるり」もこの世界観にしっくりはまってました。
「誰かに必要とされてるってことは、誰かの希望になるってことでしょ。」
人間って、誰もが自分の役割、自分の居場所、必要ですよね。誰かの役に立ちたい、誰かに必要とされたい、それが生きがいだったりします。
大きな感動や派手な起伏こそないけれど、じんわりしみこんでくる、ちょっと優しい気持ちになれる、地味だけどあったかい、そんな映画でした。
映画「まほろ駅前 多田便利軒」 公式サイト
見てきました。シネとかちで7/8まで上映中です。
弟135回直木賞を受賞した三浦しおんのベストセラーを大森立嗣監督が実写化しました。
なんといってもこの映画の最大の魅力は
瑛太、松田龍平この2人の共演でしょうね。
まほろ駅前で便利屋を営む多田(瑛太)、ふらりと現れた同級生の行天(松田龍平)
バツイチ男2人の奇妙な共同生活。この2人のキャラがなかなかはまっていまして、それを堪能できただけでも見る価値はあったかな。
特に行天のキャラ、好きですねー。松田龍平のまさにはまり役って感じで、ひょうひょうとしていて突拍子もない行動なんですが、どこか憎めなくてほっておけない。
多田の言葉を使えば、「お前は何も持っていないような顔してすべて持っている」(言葉は若干違うかも?)
そんな男なんですよね。バックに深い愛情が隠れているのが垣間見れて、自分のことより他の人のために何ができるか、常にそっちを考えて行動できちゃう男性。
対する多田は一見しっかりもので常識人。
あまり喜怒哀楽は見せず、坦々と何かを押さえ込んで生きている感じ。
過去にあるトラウマを抱え込んで、いまだ抜け出せずにいる。
この水と油みたいな二人が便利屋を通して出会うワケアリな人たちを通して自分の過去と向き合い・・・
ってな感じです。
全体的にはいかにも「日本的」な若干暗めのゆるーい感覚、都会の無関心さを含めて、退廃的なムードが漂う映画です。
でも大爆笑まではいかないけど、印象に残るギャグもあちこちに。
見た人はわかると思いますが、それやってくれるんだ?ってギャグが、ひとつあります。これは見た人が儲け物。
キャストがかなり豪華なんですよ。
大森監督と弟さん(大森南朗さん)お父さん(麿赤兒(まろ・あかじ)も出て家族共演しているし(絡みはないですが)
鈴木杏ちゃんの安い娼婦っぷりとか、柄本佑さんのキレキャラ、松尾スズキさんもしっかり美味しいところもってきます。
今をトキメク高良健吾君も、出番は少なくてもばっちしカッコイイし、岸部一徳さんもいぶし銀でさすがです。
それと特記すべきは、オーディションで選ばれたという子役の横山幸汰君
この憎たらしくて生意気な演技は素晴らしい。また新しい才能発見って感じでしたよ。餃子屋さんのシーン、大好きです。
主題歌の「くるり」もこの世界観にしっくりはまってました。
「誰かに必要とされてるってことは、誰かの希望になるってことでしょ。」
人間って、誰もが自分の役割、自分の居場所、必要ですよね。誰かの役に立ちたい、誰かに必要とされたい、それが生きがいだったりします。
大きな感動や派手な起伏こそないけれど、じんわりしみこんでくる、ちょっと優しい気持ちになれる、地味だけどあったかい、そんな映画でした。
2011年6月19日(日)
映画「八日目の蝉」心を揺さぶられる「女」とは何かを問う作品
観る×46
話題の映画「八日目の蝉」
帯広でもちょっと遅れて、昨日から公開になったので、さっそく見てきました。
映画「八日目の蝉」公式HP
蝉は地上に出てから7日間しか生きられないんだって
もし蝉が八日目まで生きたら・・・・
一緒に生きた仲間がみんな死んじゃってひとりぼっち
がらんどうのように生きていても寂しいだけ
そんな哀しいイメージから始まったこの作品
母性とは何か
血のつながりとは?
犯罪者の気持ちに感情移入できるのか
心を盗まれた被害者の葛藤は・・・
深くて重いテーマが見ている私たちの心を揺さぶります。
まず二人の主演女優
永作博美さん、井上真央さんの迫真の演技が素晴らしい。
二人ともセリフこそ少ないのですが、その時々の心情がしっかり表情やしぐさに込められていて、見る人をぐいぐいひきこんでいきます。
それに勝るとも劣らない存在感を示していたのが
森口瑤子さん
彼女、誘拐された子供の実の母親なんですが、夫に愛人ができてからの悪魔のようなしつこさ女の怖さ・・・
子供が帰ってきてからも、本当の母親なのに愛して貰えない怒りや葛藤、心を殺された空しさややるせなさ、見事に演じきっていましたよ。
「告白」の時の木村佳乃さんを彷彿させるような、恐ろしい女性像が物語の切なさを更に際だたせていました。
余貴美子さん、ある宗教団体の教祖様として登場するんですが、これがまた怪演で、おいしいところもっていかれます。
彼女はどの作品に出ても変幻自在、本当に存在感ありますね。
小池栄子さん、彼女の最初の挙動不審なおどおどした感じ
これ、ちゃんと理由があって、あとからちゃんとつながっていくんですね。
バラエティのイメージが強い彼女でしたが、ここ数年は確実に「女優」としてのキャリアアップさせてるなぁと思いました。
出てくる登場人物、女性が、優しくて儚くて強いです。
それに比べて男性陣のふがいなさ、情けなさもクローズアップしたフェミニストな作品でした。
八日目を生きた蝉、もしかしたら誰も見たことのない、素晴らしい世界を見ることができるのでは?
全編を通して重く切なく痛く哀しいのですが、最後はそんな希望を、一筋の光を、見いだせる映画です。
主題歌 中島美嘉「Dear」
この歌詞、映画のストーリーそのままで最後に流れるとぐっときました。
特に女性は見て損のない映画だと。
今度は原作も読んでみたいなと思いましたよ。おすすめです。
帯広でもちょっと遅れて、昨日から公開になったので、さっそく見てきました。
映画「八日目の蝉」公式HP
蝉は地上に出てから7日間しか生きられないんだって
もし蝉が八日目まで生きたら・・・・
一緒に生きた仲間がみんな死んじゃってひとりぼっち
がらんどうのように生きていても寂しいだけ
そんな哀しいイメージから始まったこの作品
母性とは何か
血のつながりとは?
犯罪者の気持ちに感情移入できるのか
心を盗まれた被害者の葛藤は・・・
深くて重いテーマが見ている私たちの心を揺さぶります。
まず二人の主演女優
永作博美さん、井上真央さんの迫真の演技が素晴らしい。
二人ともセリフこそ少ないのですが、その時々の心情がしっかり表情やしぐさに込められていて、見る人をぐいぐいひきこんでいきます。
それに勝るとも劣らない存在感を示していたのが
森口瑤子さん
彼女、誘拐された子供の実の母親なんですが、夫に愛人ができてからの悪魔のようなしつこさ女の怖さ・・・
子供が帰ってきてからも、本当の母親なのに愛して貰えない怒りや葛藤、心を殺された空しさややるせなさ、見事に演じきっていましたよ。
「告白」の時の木村佳乃さんを彷彿させるような、恐ろしい女性像が物語の切なさを更に際だたせていました。
余貴美子さん、ある宗教団体の教祖様として登場するんですが、これがまた怪演で、おいしいところもっていかれます。
彼女はどの作品に出ても変幻自在、本当に存在感ありますね。
小池栄子さん、彼女の最初の挙動不審なおどおどした感じ
これ、ちゃんと理由があって、あとからちゃんとつながっていくんですね。
バラエティのイメージが強い彼女でしたが、ここ数年は確実に「女優」としてのキャリアアップさせてるなぁと思いました。
出てくる登場人物、女性が、優しくて儚くて強いです。
それに比べて男性陣のふがいなさ、情けなさもクローズアップしたフェミニストな作品でした。
八日目を生きた蝉、もしかしたら誰も見たことのない、素晴らしい世界を見ることができるのでは?
全編を通して重く切なく痛く哀しいのですが、最後はそんな希望を、一筋の光を、見いだせる映画です。
主題歌 中島美嘉「Dear」
この歌詞、映画のストーリーそのままで最後に流れるとぐっときました。
特に女性は見て損のない映画だと。
今度は原作も読んでみたいなと思いましたよ。おすすめです。
2011年2月3日(木)
映画「GANTZパート1」それぢわ ちいてんを はじぬる・・・
観る×46
先週の土曜日、公開初日、しかも一番最初の時間に観てきましたよ!
映画「GANTZ」
映画館は結構な激混みでした。若い女の子率高し!
小学生連れの親子はニノFANかな?
男子学生率、カップルも、こちらは原作FANかもしれませんね。
すっかりUPが遅くなってしまったのは、忙しかったのと、正直、紹介しようか否か迷ったからです。
日本テレビ×漫画原作の映画、結構あるんですよね。
過去作品だと、「NANA」「ヤッターマン」「デスノート」「20世紀少年」「カイジ」「BECK」「君に届け」etc
そして今回満を持して「GANTZ」
総制作費40億円、宣伝もばっちりの大作ですよ。
だからこそ、だから・・・
もちろん好きな作品もあったんですが、なんとなーく言いたいこと察してくださいねw
私は原作漫画は、5巻くらいまで、ちらっと読んだ程度です。なので、そこまでGANTZフリークではありません。
でも、漫画GANTZの人気の秘訣はその独特でシュールな世界観、エログロなしでは語れないんだろうなぁというのはなんとなくわかります。
この映画はPG12これがすべてを物語っているかな?
ジャニーズの二宮和也×松山ケンイチのダブル主演
この人気者を使ってR指定のエログロは作れませんよね。
それは重々わかっているのです。
なので、どうしても中途半端感が否めないというか・・・
主演の二宮和也、文句なしにカッコイイです!
クールな玄野計、フツーの就活中の大学生(原作では高校生でしたが)が、あらがえない運命に飲み込まれ、だんだんとダークサイドにそまっていっていく様は見事で、演技もバッチリだと思います。
加藤、演じる松山ケンイチ
今回のパート1に関してはちょっとインパクト薄かったかな?
どうしてもDMCでのクラウザー&根岸君や、デスノLの個性派演技のインパクトが残っているので、今回は若干影が薄く感じました。
でもパート2ではどんでん返し?もあるようなので、こちらに期待ですね。
役者は揃っています。
CGも良くできていて、登場する、ネギ星人、田中星人、大仏、千手観音星人?は原作通りの出来映えになっていたと思います。
特に田中星人はチャイルドプレー並にシュール且つかなり怖かったです。
色彩をかなり落としていて、わかりずらくはなってはいましたが、かなりグロイシーンもあるので、内容も含めて、正直、小学生には見せたくないなぁ・・・とは思いました。
単純にニノFANなら、そのカッコよさは堪能できる映画にはなっていましたよー。
もともと、ちょっと難しいというか、好みがわかれる作品だと思うので、万人受けするかどうかはまた別問題ですね。
辛口で言わせて貰えば、どうしてそうなってしまうのか、そこに行く過程の人間ドラマ、もうちょい掘り下げて欲しかったです。時間の規制がある中で仕方ないとは思いますが・・・
そんなこんなで、いろんな大人の事情を考えてしまう映画だなぁというのが正直な感想です。
いずれにしても、全ての謎はパート2に引き継がれるので、内容うんぬんはそれを見てからなんでしょうね。
もちろん、面白い!と思える部分もたくさんあるので、あくまでも個人的感想と言うことでお許し下さいね。
TOP画像は、帯広にも召還された、ニノと松ケンの手形です。見に来てるほとんどの人が、「ニノ、手、ちっちゃ・・・」ってつぶやいてるのが面白かった。私もそう思いましたww
映画「GANTZ」
映画館は結構な激混みでした。若い女の子率高し!
小学生連れの親子はニノFANかな?
男子学生率、カップルも、こちらは原作FANかもしれませんね。
すっかりUPが遅くなってしまったのは、忙しかったのと、正直、紹介しようか否か迷ったからです。
日本テレビ×漫画原作の映画、結構あるんですよね。
過去作品だと、「NANA」「ヤッターマン」「デスノート」「20世紀少年」「カイジ」「BECK」「君に届け」etc
そして今回満を持して「GANTZ」
総制作費40億円、宣伝もばっちりの大作ですよ。
だからこそ、だから・・・
もちろん好きな作品もあったんですが、なんとなーく言いたいこと察してくださいねw
私は原作漫画は、5巻くらいまで、ちらっと読んだ程度です。なので、そこまでGANTZフリークではありません。
でも、漫画GANTZの人気の秘訣はその独特でシュールな世界観、エログロなしでは語れないんだろうなぁというのはなんとなくわかります。
この映画はPG12これがすべてを物語っているかな?
ジャニーズの二宮和也×松山ケンイチのダブル主演
この人気者を使ってR指定のエログロは作れませんよね。
それは重々わかっているのです。
なので、どうしても中途半端感が否めないというか・・・
主演の二宮和也、文句なしにカッコイイです!
クールな玄野計、フツーの就活中の大学生(原作では高校生でしたが)が、あらがえない運命に飲み込まれ、だんだんとダークサイドにそまっていっていく様は見事で、演技もバッチリだと思います。
加藤、演じる松山ケンイチ
今回のパート1に関してはちょっとインパクト薄かったかな?
どうしてもDMCでのクラウザー&根岸君や、デスノLの個性派演技のインパクトが残っているので、今回は若干影が薄く感じました。
でもパート2ではどんでん返し?もあるようなので、こちらに期待ですね。
役者は揃っています。
CGも良くできていて、登場する、ネギ星人、田中星人、大仏、千手観音星人?は原作通りの出来映えになっていたと思います。
特に田中星人はチャイルドプレー並にシュール且つかなり怖かったです。
色彩をかなり落としていて、わかりずらくはなってはいましたが、かなりグロイシーンもあるので、内容も含めて、正直、小学生には見せたくないなぁ・・・とは思いました。
単純にニノFANなら、そのカッコよさは堪能できる映画にはなっていましたよー。
もともと、ちょっと難しいというか、好みがわかれる作品だと思うので、万人受けするかどうかはまた別問題ですね。
辛口で言わせて貰えば、どうしてそうなってしまうのか、そこに行く過程の人間ドラマ、もうちょい掘り下げて欲しかったです。時間の規制がある中で仕方ないとは思いますが・・・
そんなこんなで、いろんな大人の事情を考えてしまう映画だなぁというのが正直な感想です。
いずれにしても、全ての謎はパート2に引き継がれるので、内容うんぬんはそれを見てからなんでしょうね。
もちろん、面白い!と思える部分もたくさんあるので、あくまでも個人的感想と言うことでお許し下さいね。
TOP画像は、帯広にも召還された、ニノと松ケンの手形です。見に来てるほとんどの人が、「ニノ、手、ちっちゃ・・・」ってつぶやいてるのが面白かった。私もそう思いましたww