2012726(木)

お隣の筆跡事情・・・その2 漢字を使う人たち


お隣の筆跡事情・・・その2 漢字を使う人たち

今日は暑い!万歳!
・・・と前回からの続きです。

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 私は、かれこれ筆跡の世界に携わるようになってから日本語に対する認識がガラッと変わりました。
日本の文字の美しさにあまりにも気づいていなかったのです。
今ではひらかなの優美さと漢字の整然さのバランスで成り立つ日本語は書き手の内面を表現する最高のツールだと思うにいたるようになりました。

 一方、台湾の方数名の文字を見たからといってそれが全てに当てはまるということではありませんが、漢字オンリーの華語(台湾中国語のことをこういいます、特に繁体字は画数が多い)であっても私の(台湾の)知人の筆跡は非常に優美なのです。

 以下は私の勝手な仮説なのですが、
過去の自分もそうだったように日本で書をやっていない一般の人の多くは、文字を単なるコミュニケーションツールとしての側面しか必要としていないような気がします。
日常的に使用する文字は芸術とはかけ離れている、といった意識が強いのではないでしょうか。
普段書く文字と書道で書く文字には線引きがしてあるということです。
私達日本人の意識として、普段使う文字は機能性が優先する、つまり、会社で使う文字に自分らしさを入れることを控える、文字にも公私を使い分け、公の場では出来るだけ突出しないようにという気持が潜在意識にあるのではないかと思うのです。

 一方、台湾の方の文字からはその人の自分らしさが出るような想いや工夫の気持を感じます。また、聞いた話では台湾の習字ではお手本が何パターンもあり、日本に比べると文字の形はかなり自由だそうです。
それだけに、自分らしさに沿うような文字を追求することが出来るのでしょう。画数が多く堅苦しい華語だからこそ、人々は文字に自分らしさを表現させることで漢字オンリーの無機質感を和らげようとしたのでしょうか。

 でも、そう考えれば日本人特有の「人の目が気になる、枠の中のほうが安心、はみ出し行動はできない・・・」といった国民性もうなずけるのです。

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