2019年11月25日(月)
2018年インド・スリランカ旅行記・14
旅行記×41
スリランカを旅行していて気が付くことがある。
シンハラ語とタミル語。
必ず公共の場所では、この2つの言語が並んで表記されているのだ。
先住民シンハラ人と南インドからやってきたタミル人は、つい10年ほど前までスリランカ国内で戦争をしていた。
スリランカ北部は、タミル人が多く住むエリアである。
その主要都市ジャフナへの訪問。
今回の旅の目的の一つだった。
私はスリランカに住むタミル人が作るカレーに興味があった。
今まで食べてきたスリランカカレーと何が違うのか確かめたかったのだ。
2月27日
ジャフナは実際訪れてみると活気のある街で、内戦時ここが激戦地だったとは信じられなかった。
トラヴィダ様式のヒンドゥー教の寺院が目立ち、仏教の寺院を全くみかけない。
南インドからジャフナに来ると、あまりに街の雰囲気が似ているため違う国に来た感じがしない。
ジャフナに観光客が増えてきたのも、ここ最近のことらしい。
しかし、欧米人観光客は街を歩いても全然見かけなかった。
ところがロンリープラネット(英語の旅行ガイド)に載っている安宿に行ったところ、欧米人がたくさん宿泊していた。
宿のオーナーに伝統的なジャフナ料理のレストランを紹介してもらい、夕食に行ってみた。
メニューを開き、私は驚愕する。
見覚えのあるインド料理の名前が、ズラリとメニュー表に並んでいるのだ。
スリランカ特有の料理名が見当たらない。
パラックパニール(ほうれん草カレー)
チャパティ(全粒粉の薄焼きパン)
ファルーダ(アイスクリーム)
「これは完全にインド料理だよな・・・」
狐につままれた気分で食事をとった。
2月28日
町の中心部を歩いていると、店の看板に大きくミールスの絵が描いてある食堂をみつけた。
ミールスは南インドでは、おなじみのカレー定食である。
店内に入り、オーダーしてみる。
テーブルの上にバナナの葉が敷かれ、接客係がやってきてカレーや副菜を次々盛りつけていく。
南インドと全く同じ味ではないが、見た目は完全に同じ。
多少の差異はあるが、料理という点でジャフナは南インドとほぼ同じということなんだろう。
宿のオーナーが夕食を宿で用意できると言っていたのを思い出した。
私は宿に戻り、オーナーに尋ねた。
「夕食はジャフナ料理なのですか」
「もちろん、そうだ」と言うので調理してもらった。
豆カレー
エビカレー
プーリー(小麦粉を餃子の皮状に伸ばし、油で揚げたもの)
バナナ
食べてみたら、今まで自分が食べてきた南インド料理と微妙に味付けが違う気がするのだ。
自分の部屋に戻り、街の本屋で買ったジャフナ料理のレシピ本を開いてみる。
私も一応プロなので、スリランカにしろインドにしろ、スパイスの配合やレシピを見れば、おおよその味の想像がつく。
ジャフナ料理のスパイス配合はインド料理によく似ているが、使っているスパイスの種類に微妙な違いがあるようだ。
しかし本を読んでも、これがジャフナ料理だ、という確信がつかめない。
一体どういうことなのか、謎が深まるばかりだ。
そもそも数日の滞在で、その土地の料理をわかった気になってはいけない、ということなのだろう。
前回の旅のように、ホームステイをしながら、じっくり調理法を見ていくしかないかもしれない。
つづく
シンハラ語とタミル語。
必ず公共の場所では、この2つの言語が並んで表記されているのだ。
先住民シンハラ人と南インドからやってきたタミル人は、つい10年ほど前までスリランカ国内で戦争をしていた。
スリランカ北部は、タミル人が多く住むエリアである。
その主要都市ジャフナへの訪問。
今回の旅の目的の一つだった。
私はスリランカに住むタミル人が作るカレーに興味があった。
今まで食べてきたスリランカカレーと何が違うのか確かめたかったのだ。
2月27日
ジャフナは実際訪れてみると活気のある街で、内戦時ここが激戦地だったとは信じられなかった。
トラヴィダ様式のヒンドゥー教の寺院が目立ち、仏教の寺院を全くみかけない。
南インドからジャフナに来ると、あまりに街の雰囲気が似ているため違う国に来た感じがしない。
ジャフナに観光客が増えてきたのも、ここ最近のことらしい。
しかし、欧米人観光客は街を歩いても全然見かけなかった。
ところがロンリープラネット(英語の旅行ガイド)に載っている安宿に行ったところ、欧米人がたくさん宿泊していた。
宿のオーナーに伝統的なジャフナ料理のレストランを紹介してもらい、夕食に行ってみた。
メニューを開き、私は驚愕する。
見覚えのあるインド料理の名前が、ズラリとメニュー表に並んでいるのだ。
スリランカ特有の料理名が見当たらない。
パラックパニール(ほうれん草カレー)
チャパティ(全粒粉の薄焼きパン)
ファルーダ(アイスクリーム)
「これは完全にインド料理だよな・・・」
狐につままれた気分で食事をとった。
2月28日
町の中心部を歩いていると、店の看板に大きくミールスの絵が描いてある食堂をみつけた。
ミールスは南インドでは、おなじみのカレー定食である。
店内に入り、オーダーしてみる。
テーブルの上にバナナの葉が敷かれ、接客係がやってきてカレーや副菜を次々盛りつけていく。
南インドと全く同じ味ではないが、見た目は完全に同じ。
多少の差異はあるが、料理という点でジャフナは南インドとほぼ同じということなんだろう。
宿のオーナーが夕食を宿で用意できると言っていたのを思い出した。
私は宿に戻り、オーナーに尋ねた。
「夕食はジャフナ料理なのですか」
「もちろん、そうだ」と言うので調理してもらった。
豆カレー
エビカレー
プーリー(小麦粉を餃子の皮状に伸ばし、油で揚げたもの)
バナナ
食べてみたら、今まで自分が食べてきた南インド料理と微妙に味付けが違う気がするのだ。
自分の部屋に戻り、街の本屋で買ったジャフナ料理のレシピ本を開いてみる。
私も一応プロなので、スリランカにしろインドにしろ、スパイスの配合やレシピを見れば、おおよその味の想像がつく。
ジャフナ料理のスパイス配合はインド料理によく似ているが、使っているスパイスの種類に微妙な違いがあるようだ。
しかし本を読んでも、これがジャフナ料理だ、という確信がつかめない。
一体どういうことなのか、謎が深まるばかりだ。
そもそも数日の滞在で、その土地の料理をわかった気になってはいけない、ということなのだろう。
前回の旅のように、ホームステイをしながら、じっくり調理法を見ていくしかないかもしれない。
つづく
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