2019年10月25日(金)
ミールスあります
こんにちは、サンサーラです。
今週末(10月26~27日)のお知らせです。
①今週末は、ミールスmeals 1500円(数量限定)を提供いたします。
ミールスはカトリと呼ばれる小皿がたくさん乗った、南インドのカレー定食です。
メインのカレー2種の他に、南インドの代表的な菜食カレー2種サンバル・ラッサム、ピクルス、ヨーグルト、野菜炒め、パパドがセット内容となります。
②今回の特別カレー
●ポークビンダルー 1100円
辛さと酸味の豚肉煮込みカレー
③かぼちゃのスリランカカレー(ハーフサイズ) 350円
サイドメニューとして用意しました。
もう一品ほしいときに便利。
是非お試しください。
今週末(10月26~27日)のお知らせです。
①今週末は、ミールスmeals 1500円(数量限定)を提供いたします。
ミールスはカトリと呼ばれる小皿がたくさん乗った、南インドのカレー定食です。
メインのカレー2種の他に、南インドの代表的な菜食カレー2種サンバル・ラッサム、ピクルス、ヨーグルト、野菜炒め、パパドがセット内容となります。
②今回の特別カレー
●ポークビンダルー 1100円
辛さと酸味の豚肉煮込みカレー
③かぼちゃのスリランカカレー(ハーフサイズ) 350円
サイドメニューとして用意しました。
もう一品ほしいときに便利。
是非お試しください。
2019年10月25日(金)
2015年インド旅行記③
旅行記×41
高級ブティックの店員シャンは、スニの兄だった。
私はシャンに尋ねた。
「彼女は、店にいないのですか」
「結婚式を終えたばかりだからな。忙しいんだよ」
「いつお店に戻ってくるのか、わかりませんか?」
「はっきりとしたことは、わからない」
「2~3週間後なら、彼女は店に戻ってきているかな」
これは私の旅行計画でコーチンから出て南インドを一通り廻ったあと、もう一度コーチンに戻ってくる、という計算があったからだ。
「その位の時期なら、多分戻ってきている」
スニは早くお土産を受け取った方が喜んでくれるだろう。
他人ならともかく、彼女の兄なら信用しても大丈夫だろう。
私はチョコレートがぎっしり詰まった土産袋を店内レジ前にあったテーブルに置いた。
「じゃあ、これを彼女に会ったら渡してもらえませんか。結婚祝いとして持ってきたのです」
「日本のチョコレートだって?ちょっと見せてもらっていいかな」
シャンは土産袋からチョコを取り出した。
キットカット抹茶味。
アルフォート(ホワイト)。
チョコパイ。
ポッキー。
きのこの山。
テーブル上には日本製の菓子類が広げられた。
彼は目を輝かせ、手にとってパッケージを眺めていた。
一通り眺め終わったあとに、神妙な表情で彼は言った。
「わかった。彼女に渡しておく。ところで・・・」
「ん?」
「この中のチョコで、君が一番美味しいと思うのはどれだ?」
何故そんな質問をするのか。
そのとき、私はたまたまアルフォートが目に入ったので、適当な気分で「これかな」と指差した。
「それ、俺が食べてもいいかな」
「えーーーっ!」
彼には頼み事をした借りがあるので、一つくらいは要求を受け入れよう、と思った。
「OK。じゃあ、君にあげる。残りは彼女に渡してくれよ」
私がそう言った瞬間に彼はチョコの封を切り、一粒取り出し、口の中に放り込んだ。
「うーん!!すげえ美味いな、日本のチョコ!君も食べるか」
もともと、それは私の買ったものではないか。
「いや、私はいいから。残りは彼女に渡しておいてくれよ。頼むよ」
とりあえず土産の件はシャンに預けて終了とし、私は宿に戻った。
スニに会えなかったのは残念だった。
帰りの飛行機の関係で再度コーチンに戻ってくる予定となっていたので、その時にコンタクトをとってみようと思った。
つづく
私はシャンに尋ねた。
「彼女は、店にいないのですか」
「結婚式を終えたばかりだからな。忙しいんだよ」
「いつお店に戻ってくるのか、わかりませんか?」
「はっきりとしたことは、わからない」
「2~3週間後なら、彼女は店に戻ってきているかな」
これは私の旅行計画でコーチンから出て南インドを一通り廻ったあと、もう一度コーチンに戻ってくる、という計算があったからだ。
「その位の時期なら、多分戻ってきている」
スニは早くお土産を受け取った方が喜んでくれるだろう。
他人ならともかく、彼女の兄なら信用しても大丈夫だろう。
私はチョコレートがぎっしり詰まった土産袋を店内レジ前にあったテーブルに置いた。
「じゃあ、これを彼女に会ったら渡してもらえませんか。結婚祝いとして持ってきたのです」
「日本のチョコレートだって?ちょっと見せてもらっていいかな」
シャンは土産袋からチョコを取り出した。
キットカット抹茶味。
アルフォート(ホワイト)。
チョコパイ。
ポッキー。
きのこの山。
テーブル上には日本製の菓子類が広げられた。
彼は目を輝かせ、手にとってパッケージを眺めていた。
一通り眺め終わったあとに、神妙な表情で彼は言った。
「わかった。彼女に渡しておく。ところで・・・」
「ん?」
「この中のチョコで、君が一番美味しいと思うのはどれだ?」
何故そんな質問をするのか。
そのとき、私はたまたまアルフォートが目に入ったので、適当な気分で「これかな」と指差した。
「それ、俺が食べてもいいかな」
「えーーーっ!」
彼には頼み事をした借りがあるので、一つくらいは要求を受け入れよう、と思った。
「OK。じゃあ、君にあげる。残りは彼女に渡してくれよ」
私がそう言った瞬間に彼はチョコの封を切り、一粒取り出し、口の中に放り込んだ。
「うーん!!すげえ美味いな、日本のチョコ!君も食べるか」
もともと、それは私の買ったものではないか。
「いや、私はいいから。残りは彼女に渡しておいてくれよ。頼むよ」
とりあえず土産の件はシャンに預けて終了とし、私は宿に戻った。
スニに会えなかったのは残念だった。
帰りの飛行機の関係で再度コーチンに戻ってくる予定となっていたので、その時にコンタクトをとってみようと思った。
つづく
2019年10月24日(木)
2015年インド旅行記②
旅行記×41
2015年2月某日。
私はインドとスリランカへ行くことを決め、航空チケットやビザの手配を終えていた。
出発も間近に迫ったある日、facebook画面を開いていたら、スニからチャットが入った。
私がインドに行くことを告げたら、彼女は驚くに違いない。
私はメッセージを入れた。
「今月、インドに行くよ。またコーチンに行くので、あなたと会えると思う」
彼女から返答。
「それはいい知らせね。私、結婚することにしたのよ。私の結婚式に出席する?」
「えーっ!そうなの。おめでとう!!」
驚かせるつもりだった私が逆に驚いてしまった。
インド人の結婚式に参列。
なんという魅力的な誘いだろう。
想像しただけでワクワクする。
しかし結婚式の日取りは、私がインドに到着予定前となっていた。
格安航空券は購入手続きをしたあとの日時変更が難しい。
「スニ、結婚式の出席は難しい。もう航空券の日時変更は出来ないと思う」
「それは残念ね」
「せめて何かお祝いを持って行きたいが、何か欲しい物がないかな」
「うーん・・・何がいいかしら」
「じゃあ、お土産として君の大好きなチョコレートをたくさん持っていく、というのはどう?」
以前した会話の中で、彼女が甘いもの、特にチョコレートが大好きだというのを覚えていたのだ。
「あっ、それがいい!日本のチョコをたくさんもらえるのね。楽しみだわ」
「山盛りのチョコをインドに持っていくから、待っていてね」
会話のあと、私は近所にあるスーパーに出向き、大量の菓子を購入したのだった。
そして2015年2月17日。
2年半ぶりのインドである。
コーチン国際空港で入国手続きを終え、直行バスを使ってフォートコーチンに向かった。
今回の旅の目的は当然料理の勉強なのだが、友人にお土産を渡すというミッションも加わった。
旅先での新しい出会いは素晴らしいが、見知った友人たちと再会するのも、また楽しいものだ。
高揚した気分で1時間ほどバスに揺られ、終点のフォートコーチンに到着した。
街全体が醸し出すひなびた雰囲気は、以前と何も変わらない印象を受けた。
インドの街は常に人が密集して、やたらと騒がしい場所がほとんどだ。
しかし、フォートコーチンは少し違う。
ここにいると時間がゆっくり流れているように感じ、ストレスをあまり感じない。
あらためて自分は、この街が好きだと感じた。
街を歩くと欧米人、そして地元インド人の旅行者が大変多いことがわかる。
人気の観光地なのであるが、ほどよく田舎で騒がしくないという点が、多くの旅行者に
好まれているのだろう。
前回の旅で長期宿泊した安宿に直行した。
運良く空室があり、宿はあっさりと決まった。
荷物を部屋に置いて身軽になった私は、菓子の詰まった土産袋を持ち、スニの働いているブティックに向かった。
彼女は店にいないかもしれないが、お店の人に聞けば連絡くらいとれるだろう、と思っていた。
店内にはヒゲを蓄えた20代後半と思われる男性店員がいたが、やはり彼女はいないようだった。
店員に尋ねる。
「ここのスタッフ、スニに会いたいのですが」
店員は警戒心たっぷりの表情で私をじろじろ眺めた。
「なぜ彼女の名前を知っている?君は何者だ」
私は日本から来た旅行者で、2年半前に一度ここに来ており、そのとき彼女と知り合いになったと説明した。
「君はスニの友人なのか?」
私に確認する。
私は「そうだ」と強い口調で答えた。
店員の表情が柔和になった。
「俺はシャン。スニは俺の妹だ」
つづく
私はインドとスリランカへ行くことを決め、航空チケットやビザの手配を終えていた。
出発も間近に迫ったある日、facebook画面を開いていたら、スニからチャットが入った。
私がインドに行くことを告げたら、彼女は驚くに違いない。
私はメッセージを入れた。
「今月、インドに行くよ。またコーチンに行くので、あなたと会えると思う」
彼女から返答。
「それはいい知らせね。私、結婚することにしたのよ。私の結婚式に出席する?」
「えーっ!そうなの。おめでとう!!」
驚かせるつもりだった私が逆に驚いてしまった。
インド人の結婚式に参列。
なんという魅力的な誘いだろう。
想像しただけでワクワクする。
しかし結婚式の日取りは、私がインドに到着予定前となっていた。
格安航空券は購入手続きをしたあとの日時変更が難しい。
「スニ、結婚式の出席は難しい。もう航空券の日時変更は出来ないと思う」
「それは残念ね」
「せめて何かお祝いを持って行きたいが、何か欲しい物がないかな」
「うーん・・・何がいいかしら」
「じゃあ、お土産として君の大好きなチョコレートをたくさん持っていく、というのはどう?」
以前した会話の中で、彼女が甘いもの、特にチョコレートが大好きだというのを覚えていたのだ。
「あっ、それがいい!日本のチョコをたくさんもらえるのね。楽しみだわ」
「山盛りのチョコをインドに持っていくから、待っていてね」
会話のあと、私は近所にあるスーパーに出向き、大量の菓子を購入したのだった。
そして2015年2月17日。
2年半ぶりのインドである。
コーチン国際空港で入国手続きを終え、直行バスを使ってフォートコーチンに向かった。
今回の旅の目的は当然料理の勉強なのだが、友人にお土産を渡すというミッションも加わった。
旅先での新しい出会いは素晴らしいが、見知った友人たちと再会するのも、また楽しいものだ。
高揚した気分で1時間ほどバスに揺られ、終点のフォートコーチンに到着した。
街全体が醸し出すひなびた雰囲気は、以前と何も変わらない印象を受けた。
インドの街は常に人が密集して、やたらと騒がしい場所がほとんどだ。
しかし、フォートコーチンは少し違う。
ここにいると時間がゆっくり流れているように感じ、ストレスをあまり感じない。
あらためて自分は、この街が好きだと感じた。
街を歩くと欧米人、そして地元インド人の旅行者が大変多いことがわかる。
人気の観光地なのであるが、ほどよく田舎で騒がしくないという点が、多くの旅行者に
好まれているのだろう。
前回の旅で長期宿泊した安宿に直行した。
運良く空室があり、宿はあっさりと決まった。
荷物を部屋に置いて身軽になった私は、菓子の詰まった土産袋を持ち、スニの働いているブティックに向かった。
彼女は店にいないかもしれないが、お店の人に聞けば連絡くらいとれるだろう、と思っていた。
店内にはヒゲを蓄えた20代後半と思われる男性店員がいたが、やはり彼女はいないようだった。
店員に尋ねる。
「ここのスタッフ、スニに会いたいのですが」
店員は警戒心たっぷりの表情で私をじろじろ眺めた。
「なぜ彼女の名前を知っている?君は何者だ」
私は日本から来た旅行者で、2年半前に一度ここに来ており、そのとき彼女と知り合いになったと説明した。
「君はスニの友人なのか?」
私に確認する。
私は「そうだ」と強い口調で答えた。
店員の表情が柔和になった。
「俺はシャン。スニは俺の妹だ」
つづく
2019年10月23日(水)
2015年インド旅行記①
旅行記×41
今回の南インド・スリランカ旅行記(2015年)を書くにあたり、話を少し巻き戻すのをご容赦願いたい。
現在Facebookで、私と繋がっている友人スニ。
南インド・ケララ州コーチン在住、知性的な風貌をした20代半ばの女性である。
まず彼女との出会いについて説明したいと思う。
2012年10月。
当時無職だった私はカレー屋を開業するための勉強と称して、南インドを旅していた。
料理教室の受講。食器の買い付け。現地レシピ本の購入。
滞在の目的はほぼ達成し、インドでの旅は終盤を迎えていた。
港町コーチンに滞在中だった私は、日本に持って帰る土産をどうするか悩んでいた。
象の置物や仏像、アクセサリーといった民芸品は、ありきたりで欲しくない。
冷やかしのつもりで、滞在中の安宿の近くにあった高級ブティックに入ってみた。
店内に陳列されているTシャツ、バッグ、文具などを眺め、手に取り非常に驚いた。
どれも生地や縫製がしっかりしていて安っぽくないし、とてもデザインが洗練されている。
しかも最先端のクリエーターが手がけたと思われるイラストやデザインから、とてもインドらしさを感じるのだ。
「これは、すごくイイ!」
たくさん買って日本に持って帰ろうと思った。
問題が一つあった。
灰皿一個300ルピー。Tシャツ1000ルピー。
インドの物価事情では、ありえないくらい値段が高いのだ。
私の泊まっていた安宿が500ルピー、ミールス(カレー定食)が50ルピーだった。
たしかに品質が高いのは認めるが、日本と比較しても変わらない強気の価格設定なのである。
「なんでこんなに高いの?まとめて買うから、もっと安くしてくれないか?」
店員の女性に尋ねる。
インドお決まりの価格交渉が始まると思いきや、答えは「NO」
「ノーって・・ウソでしょ」
「FIX PRICE」(価格は変えられません)
「信じられない!ここはインドでしょう?何故?」
「これはブランド品だから、値下げには応じられないのです」
「そうか・・・インドにもブランド品があるのか・・・どうしてもダメかな?」
「ダメなものは、ダメです」
ちなみに、この店のメイン顧客は、外国人観光客と富裕層のインド人だそうである。
文章だけ読むと冷淡な対応に感じるかもしれないが、彼女はニコニコ笑いながら言っているのである。
この店員さんは愛嬌があって面白い人だなあ。
私は結局ここの商品と店員が気に入ってしまい、陳列されている雑貨類が開店予定の自分の店のディスプレイに使えそうだと感じ、土産というよりも自分用として、たくさん買うことになった。
そして買い物のあとしばらく雑談し、彼女とアドレス交換をした。
彼女の名刺を受け取り、名前がスニだと知った。
帰国後facebookで彼女の名前を見つけ、友達申請をして繋がった。
すると、私がfacebookの画面を開いていると、どういうわけか月一くらいのペースで彼女からチャットが入ってくるのだ。
しかしながら私の英語力では、たいした会話はできない。
家族のこと。仕事のこと。友人たちの話。特別な話は何もない。
私が商売を始めたあとは「順調なの?」と彼女はよく聞いてきたが。
簡単な語彙で、いつも他愛のない話をしていた。
そもそもインドで会ったときは、あくまでも店員と顧客の関係で、まさかチャットを使ってお互い近況報告をする関係になるとは思わなかった。
ケララ州はインドの中でも開放的な土地柄だとは聞いてはいたが、外国人男性とインド人女性が個人的な話をする機会は、あまりないケースだろう。
インターネットを使って、普段かかわりのない人間と気ままに会話するのが、彼女にとって好都合だったのかもしれない。
彼女と会話をしていると喜怒哀楽のリアクションに日本人にはない感覚があり、とても新鮮で興味深かった。
彼女も私に対して同様に感じ、楽しんでいたのだろう。
貴重な機会だと感じていたので、私が商売を始める前から現在に至るまで、時間の許すかぎり彼女のおしゃべりに付き合っていたのだった。
つづく
現在Facebookで、私と繋がっている友人スニ。
南インド・ケララ州コーチン在住、知性的な風貌をした20代半ばの女性である。
まず彼女との出会いについて説明したいと思う。
2012年10月。
当時無職だった私はカレー屋を開業するための勉強と称して、南インドを旅していた。
料理教室の受講。食器の買い付け。現地レシピ本の購入。
滞在の目的はほぼ達成し、インドでの旅は終盤を迎えていた。
港町コーチンに滞在中だった私は、日本に持って帰る土産をどうするか悩んでいた。
象の置物や仏像、アクセサリーといった民芸品は、ありきたりで欲しくない。
冷やかしのつもりで、滞在中の安宿の近くにあった高級ブティックに入ってみた。
店内に陳列されているTシャツ、バッグ、文具などを眺め、手に取り非常に驚いた。
どれも生地や縫製がしっかりしていて安っぽくないし、とてもデザインが洗練されている。
しかも最先端のクリエーターが手がけたと思われるイラストやデザインから、とてもインドらしさを感じるのだ。
「これは、すごくイイ!」
たくさん買って日本に持って帰ろうと思った。
問題が一つあった。
灰皿一個300ルピー。Tシャツ1000ルピー。
インドの物価事情では、ありえないくらい値段が高いのだ。
私の泊まっていた安宿が500ルピー、ミールス(カレー定食)が50ルピーだった。
たしかに品質が高いのは認めるが、日本と比較しても変わらない強気の価格設定なのである。
「なんでこんなに高いの?まとめて買うから、もっと安くしてくれないか?」
店員の女性に尋ねる。
インドお決まりの価格交渉が始まると思いきや、答えは「NO」
「ノーって・・ウソでしょ」
「FIX PRICE」(価格は変えられません)
「信じられない!ここはインドでしょう?何故?」
「これはブランド品だから、値下げには応じられないのです」
「そうか・・・インドにもブランド品があるのか・・・どうしてもダメかな?」
「ダメなものは、ダメです」
ちなみに、この店のメイン顧客は、外国人観光客と富裕層のインド人だそうである。
文章だけ読むと冷淡な対応に感じるかもしれないが、彼女はニコニコ笑いながら言っているのである。
この店員さんは愛嬌があって面白い人だなあ。
私は結局ここの商品と店員が気に入ってしまい、陳列されている雑貨類が開店予定の自分の店のディスプレイに使えそうだと感じ、土産というよりも自分用として、たくさん買うことになった。
そして買い物のあとしばらく雑談し、彼女とアドレス交換をした。
彼女の名刺を受け取り、名前がスニだと知った。
帰国後facebookで彼女の名前を見つけ、友達申請をして繋がった。
すると、私がfacebookの画面を開いていると、どういうわけか月一くらいのペースで彼女からチャットが入ってくるのだ。
しかしながら私の英語力では、たいした会話はできない。
家族のこと。仕事のこと。友人たちの話。特別な話は何もない。
私が商売を始めたあとは「順調なの?」と彼女はよく聞いてきたが。
簡単な語彙で、いつも他愛のない話をしていた。
そもそもインドで会ったときは、あくまでも店員と顧客の関係で、まさかチャットを使ってお互い近況報告をする関係になるとは思わなかった。
ケララ州はインドの中でも開放的な土地柄だとは聞いてはいたが、外国人男性とインド人女性が個人的な話をする機会は、あまりないケースだろう。
インターネットを使って、普段かかわりのない人間と気ままに会話するのが、彼女にとって好都合だったのかもしれない。
彼女と会話をしていると喜怒哀楽のリアクションに日本人にはない感覚があり、とても新鮮で興味深かった。
彼女も私に対して同様に感じ、楽しんでいたのだろう。
貴重な機会だと感じていたので、私が商売を始める前から現在に至るまで、時間の許すかぎり彼女のおしゃべりに付き合っていたのだった。
つづく
2019年10月22日(火)
お知らせです
こんにちは、サンサーラです。
今日はお知らせが2件あります。
①本日22日(祝日)は週末と同じメニュー構成です。
ターリー(北インドカレー定食 1500円)を提供させていただきます。
是非お試しください。
②明日からインド・スリランカ旅行記をアップしていきます。
週末の限定メニューなどの告知があるとき以外は、毎日更新していく予定です。
2018年2月から3月にかけての話なのですが、登場人物が2015年旅行時と重複することが多く、より話が深くなりそうなので2015年の旅行記も合わせて公開いたします。
2015年の話から始まりますので、ご了承ください。
とっても長くなりそうですので、気長にお付き合いくだされば幸いです。
主な登場人物
私・・・カレー屋の店主。
マルコス・・・コーチン在住。ホテル従業員。
スニ・・・コーチン在住。高級ブティック勤務。
スリヤンガ・・・ヒッカドゥワ在住。旅行会社経営。
ラリット・・・ヒッカドゥワ在住。外資系ホテル勤務。
ドゥシャンティ・・・ヒッカドゥワ在住。ラリットの妻
ビンセント・・・インドを旅行中のフランス人
今日はお知らせが2件あります。
①本日22日(祝日)は週末と同じメニュー構成です。
ターリー(北インドカレー定食 1500円)を提供させていただきます。
是非お試しください。
②明日からインド・スリランカ旅行記をアップしていきます。
週末の限定メニューなどの告知があるとき以外は、毎日更新していく予定です。
2018年2月から3月にかけての話なのですが、登場人物が2015年旅行時と重複することが多く、より話が深くなりそうなので2015年の旅行記も合わせて公開いたします。
2015年の話から始まりますので、ご了承ください。
とっても長くなりそうですので、気長にお付き合いくだされば幸いです。
主な登場人物
私・・・カレー屋の店主。
マルコス・・・コーチン在住。ホテル従業員。
スニ・・・コーチン在住。高級ブティック勤務。
スリヤンガ・・・ヒッカドゥワ在住。旅行会社経営。
ラリット・・・ヒッカドゥワ在住。外資系ホテル勤務。
ドゥシャンティ・・・ヒッカドゥワ在住。ラリットの妻
ビンセント・・・インドを旅行中のフランス人