201063(木)

寶 來さま・・・永遠なれ   番外編。


寶 來さま・・・永遠なれ   番外編。

5月末日、チャリの旅のメイン目的地である寶來さまへ到着・・・色々な景色を楽しんでは居たものの、お店の事が頭から離れず。

しかしお店の前で目にしたものは・・・

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前日よりも遥かに長い長蛇の列。

ちなみに前日の同時刻の行列のもよう。

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もう、この時点で私の心はかなり怯んでます(汗)。

女房に「やめようか~」と逃げ腰の私に対し、「早く並ぶよ!」一喝

こういった時の女房の決断力たるやいなや、私なんか足元にも及びません。(普段はゴニョゴニョなんですけどね^^)

さて、行列の最後尾に並んで5分経過の11時5分

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それから1時間10分経過の12時15分

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普段の事をボーっと考えていたら、あっと言う間です。

お腹もまだ空きませんし・・・(朝、フルートさまのパンをしっかり頂きましたので ^^)

ちなみにこの間で進んだ距離は・・・2歩(汗)。

そしてさらに待ち続けて1時3分

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そろそろ苛立ちが出て来ます。

その理由をいくつか紹介します。

① 小さな子供達が走り回り、親に怒られ泣くお決まりのパターン。

② 私の後に来た、お婆ちゃんと高校生くらいの男の子(孫)が「この辺に並ぼう。」と私の隣に。

その数分後には私の前に・・・また、この孫が携帯の電池が切れるとか、充電器を買うとか買わないとか、そしてお婆ちゃんを置いて2~3度行列から抜け出し、コンビニやらどこかへ。

ジュースやらお菓子やらを路上で飲食、そしてメール・・・今時の子ですからね~

③ 私の後方で30分に一度は鳴り響く、暴れん坊将軍の着メロ。

④ 私の後ろに居た初老の夫婦、いつの間にか私の隣をキープ、から斜め前に・・・結構な勢いがあります(汗)。

普段はたいしたことじゃないんでしょうけどね~



さて、時折お店から顔をのぞかせて接客に当たる女性なんですが、物腰が柔らかそうで看板娘みたいだな~と思ったら、お店の応援に来た長野様ご夫婦の娘さんだったんですね

どうりで本物の看板娘でした^^

なんて事を考えていると、やっと暖簾の前まで来ましたよ!

すると看板娘さんが、「次の2名のお客様、中へどうぞ。」
と声がかかった瞬間、私の心の中は葛藤してます。

それはいつの間にか私の前に並んでるおちゃんと、それと初老の夫婦が居るからです。

どうしようか、った方がいいのかそれとも・・・と躊躇した瞬間信じられない事が起こりました

それは普段はどちらかというと俊敏という言葉からはかけ離れている女房が、まるでコアラバンビが乗り移ったかのように真っ先にピョンと店内へ(爆)。

その様はまるで野原をピョンピョン跳ねまわるコアラを見てるようでした^^


私は口をポカーンと開けたまま・・・きっとお婆ちゃんと孫、初老の夫婦もあっけに取られてた事と思います(汗)。

さて店内に入ると席に着いているお客さんは誰一人としてラーメンを頂いてる人は居ません。

ここから席に着くまでどれくらい待つのかな~

相席や店内で待つお客が多くて狭い中を先程のが、トイレだの漫画だの右往左往する度に私にぶつかって行くんです。

心の中で「優しいおじさんで良かったね。」なんて考えていると、カウンターの席が空きやっと座ることが出来ました。

時間は?

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1時50分・・・座るまで2時間50分掛かりましたね。

さて注文したものは私がシナチクチャーシュー大盛り、女房は普通の醤油ラーメンです。

すると女将さんが「シナチクチャシュー大盛りと醤油ね。」と注文の確認です。

ここでメニューを見ると当然、シナチクラーメンの札はないです。

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昔はあったと思うんですけどね~

チャーシュー麺の札はありますが、ここ寶來さまではチャーシューと書いてチャシューと読むんです。

それがこのお店のしきたりなんです。

そんなことを考えていると、いつの間にか私の隣にはが、女房の隣には初老の夫婦が・・・この人達とは最後まで離れられない運命(さだめ)のようです(汗)。

私が席に着いて、麺茹でが3回転目でようやく私のシナチクチャシュー大盛りが来ました。

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2時25分・・・ここまで辿り着くのは長かったですが、それ以上の価値が私にはあるんです。

ではスープを一口。

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何の躊躇いもなく喉をスーッと通って行きます。

そしたらですね、今まで並んでいた疲労感スーッと抜けていき、さらに頂くと、心穏やかになっている自分に気が付きました。

次はを手繰り一口、また一口と食べ進めていくと、いつの間にかあの頃のように一心不乱にラーメンと格闘している自分が居るんです。

その姿は30年前と変わらないんでしょうね。

食べ終えた常連客達は帰り際、さまざまな思いや感謝の言葉をかけて帰っていく中、私の番になり私はいつも通り一言、「ご馳走様。」と感謝の言葉を掛けてお店を後にしました。

話したい事や伝えたいことは沢山ありますが、余計な気を使わせたくなかったんです。


閉店が決まってから何度かお邪魔する機会はあったんですが、女房が店主さまが可哀そうでちょっと・・・と拒んでいて(私もそうだったかもしれません)。

しかし今回はあの行列に怯んだ私の手を引っ張ってくれたり、並ぶ順番でヤキモキしていた私を気遣ってくれた女房に感謝します。

それと私のソウルフード

すっかいラーメン、帯広の元祖 太麺を提供し続けてくれた長野様ご夫婦に心から感謝します。

最後に一言。

出来る事なら、私がお店を継ぎたかった(涙)。

             完






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