旧ブログ(498)


201663(金)

赤丸


6月1日が水曜でしたので
当店の6月の営業は今日からということになります。

ゴールデンウィークですとまだ少し寒いですが
北海道の6月から7月は梅雨もなく本当に過ごしやすいので
友人などには観光に来るならこの時期がいいよと言っているのですが
土日の2日間だけだと北海道にまではなかなか行けないと言われます。

7月に海の日、8月に山の日が出来たので
1年の中で唯一6月だけが休祝日がない月ということになります。

非常に不公平だと思うので
河の日でも風の日でも雲の日でも何の名目でも構わないので
是非6月にも祝日を設けてもらいたいところです。

少なくとも、もう1,2日くらい祝日があっても
世の中に大きな不都合はないのではないかと思いますし
首都圏が入梅する6月後半くらいに3連休があれば
北海道にとっては観光客がぐぐっと増えるのではないでしょうか。

とは言え、私が子供のころは
海の日もなければ山の日もなく
ゴールデンウィークも5月4日は休日ではありませんでした。
もちろん昭和の話ですので12月23日も祝日ではありませんでしたから
カレンダーの赤丸がずいぶん増えているのは間違いないのですが。

ともあれ北海道で一番良い季節になりつつあります。
私どもも頑張って美味しいものを作ってまいります。
皆様のお越しをお待ちしております。



2016530(月)

朧月夜


朧月夜

先日、車で走っていた時に出会った風景です。

少し陽が傾きかけた山あいに
突然現れた鮮やかな黄色。

思わず車を停めて写真を撮ってしまいました。



”菜の花畠に、入日薄れ
見わたす山の端、霞深し
春風そよ吹く、空を見れば
夕月かかりて、匂ひ淡し

里わの火影も、森の色も
田中の小路を辿る人も
蛙の鳴く音も、鐘の音も
さながら霞める 朧月夜”

言わずと知れた名曲「朧月夜」です。

国語学者の金田一春彦先生は
語彙や表現について、
こう仰っていたように記憶しています。

「一生のうち、一度も使うことが無いように思える言葉や表現を
どれだけ心のうちに留めておけるかが
その人の言語生活をひいては人生を豊かにする」

難しい言葉や表現でなくても
どこかで見た言葉を心に留めておけば
いつか偶然にでも、
その言葉や表現が最も当てはまる瞬間があるかもしれない

その時に、その言葉や表現が瑞々しい生命を持って
その人の心に生きていくことになる

そんな意味合いで述べられた言葉だったと思います。

菜の花畠を通り過ぎて
少しずつ暗くなっていく空に
朧気にかかる月。

ああ、あの歌はこういうことだったんだなと
その歌詞の響きがストンと腑に落ちてくる感じがしました。

北海道の春は遅く、そして駆け足で通り過ぎますが
それでも四季の移ろいはどこよりも鮮やかです。

都会にはないその四季を
これからまた味わえるといいなと
そう思うと、送迎であちこち出かけるのもまた楽しくなります。

よし、店長にドライブさせてやろうかという方がおられましたら
送迎付きディナープランもご利用ください。

何だ、ちょっと真面目なことを書いてるかと思ったら結局宣伝か、
というのはこの際笑って読み流していただけると幸いです。



2016529(日)

本日のご案内状況について


本日は比較的大人数のご予約をいただいており
現時点でこれ以上のご予約をお受けすることが出来ません。

お料理につきましては鋭意準備中ですが
お席が空き次第のご案内になりますので
その旨ご了承いただけると幸いです。

よろしくお願いいたします。



2016528(土)

朝採れ


朝採れ

以前も書きましたが、当店で日々使うお野菜は
大部分が当店周辺の農家さんから仕入れさせていただいています。

農家さんが持ってきてくださることもありますし
作業で手が離せない時などは
○○が食べごろになっているから取りにおいでと
教えてくださいますのでちゃちゃっと伺って
仕入れて帰ってきます。

朝採れたお野菜をその日の昼にお出しできる、
この幸せは十勝だけだなといつも思います。

採集→出荷→運送→卸売り→小売→調理

東京で通常行われているこのサイクルが
この以平の丘だと

採集→調理

で済むわけです。
もちろん運送もそのプロセスにはあるのですが、
車で5分もかからない所からですから
ほとんど無視できることになるわけですね。

青物は鮮度が大きく味に影響しますから
大幅に省略されたプロセスのおかげで
2~3日くらい早い段階で調理できます。

この週末使うお野菜も朝採れたものです。
小松菜、ほうれん草、ター菜、いろいろ仕入れてまいりました。

何にどう使うかはまだわかりませんが
是非お召し上がりください。

また、今日からソフトクリームのスタンプラリーも開始です。
週末は混雑が予想され、
その場合はお待たせすることもあるかとは思いますが
どうぞご了承ください。



2016525(水)

セントラル


今日は野球の話か、と言われそうですがそうではありません。

当店が開店してから1年半ちょっと経過しました。
試行錯誤の連続ではありますが
皆様のおかげでどうにか二度目の春を迎えられております。

いつもたくさんのお客様にご来店いただき
本当に感謝する日々です。

時には、お料理の補充が追いつかずに
受付を終了させていただくことも出てまいります。
平日はビュッフェではありませんが、
やはり仕込みの上限があり、
受付を終了させていただくこともままあります。

わざわざ辺鄙なところまでお越しくださったにも関わらず
何も召し上がっていただけず
そのままお帰りいただかざるを得ないことにつきましては
本当に心苦しく、また申し訳なく思うばかりですし
もっとたくさんの料理を用意しておけ、
というお叱りの声もごもっともだと思っております。

少し話が飛びますが、
サイゼリヤ、という大手イタリアンチェーンがあります。
ここの各店舗には包丁がない、というのは有名な話です。

各店舗において料理人が調理をするのではなく
セントラルキッチン方式という
本社直営の工場で全ての調理を行い、
出来上がったものを各店舗に配送する、というやり方です。

大量仕入れ、大量調理によるコスト削減だけでなく
味付けや調理方法の安定化という意味でも非常に効率的な方法です。
調理に使うスペースも在庫スペースに回せるわけです。

したがって、どこのサイゼリヤに、何人で、いつ行っても
同じクオリティのお料理が食べられるわけです。

ではどこの料理店でもそうすればいいか、
というと、それはもちろんそうではないでしょう。

その時の気分でふらっと入っても
売り切れることもなければ極端な外れもないという点で
大資本大規模チェーン店にはチェーン店の良さがあるでしょうし、
一つ一つ手作りで作る料理店にはその店なりの良さがあると
私どもは思っております。

十勝の大地で、十勝の農家さんが丹精込めて作られた食材を
料理長は料理人として心を込めて調理させていただいております。

前日から仕込みを行い、朝8時前から調理に入ります。
基本的に一人で手作りで作っておりますので
作れる量には自ずから限界があります。

仕込んだ食材が底を付けば、改めて仕込み直す時間は
営業時間に入ってしまえばありませんので、
どうしてもそこで終了ということになってしまいますし
食材のロス率を無視して過剰に準備することも
経営的には難しいものもあります。

また、美味しさ、味覚というのは極めて主観的なものですから
薄味が好きか濃い目が好きかというような単純な好みの話も含めて
お客様の舌に合う、合わないというのは必ず出てきます。

お口に合わなかったお客様には
今後も精進してまいりますとしか申し上げようがありません。

もとよりそれほど大げさな料理ではございませんが
お客様に喜んでいただきたいという一心で
日々の調理に取り組んでおります。

どうかその点をご理解いただければ幸いです。

もちろん接客、おもてなしの面も含めて
今後もより良い店作りを心がけてまいりますので
どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。



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