2021417(土)

離婚と公正証書


こんなニュースが出ました。



(共同通信より)



上川陽子法相は16日、離婚届の様式を近く見直し、取り決めた子どもの養育費支払いに関する内容を、公正証書にしたかどうかを尋ねるチェック欄を追加すると明らかにした。 離婚後も親には子の養育費を負担する義務があるが、父母間の金額などの取り決め率は低調だ。改善を図るため、離婚届には取り決めの有無を問うチェック欄を設けているが、より確実な支払いに向け、公正証書化の有無についても加える。外部リンク


離婚にはかなりエネルギーを費やしますので

早く気持ち的に落ち着きたい、現状から脱出したい、といった心理が働き、

決めておくべきこともそこそこに届け出てしまうケースがあります。



また、DVなどを理由とした場合には

まず安全を確保する必要があるケースもあるでしょう。



養育費は親権者(多くの場合は母親でしょうか)がもらうのではなく

お子様の権利を親権者が代理行使していることに他なりません。

慰謝料などは時効にかかることもあるでしょうが、

お子様が未成年の間に養育費を必要とした場合に

扶養を請求する権利はお子様自身にあります。



親権者として、お子様の権利が十全に機能するようにしてあげなければ

お子様の将来にも大きな影響が生じるでしょう。



当事者間の口約束では、あるいはメモ書き程度のやり取りでは

何年もの間、きちんと約束通りに行く保証はありません。

その担保として公正証書があります。



支払いが滞った場合には強制執行ができる、というだけでも

当事者間で約束が履行されるケースは格段に増えると思います。



まずはご相談ください。


離婚協議書のお問い合わせはこちらから外部リンク



2021414(水)

夢を形に(創業補助金のご案内)


コロナウイルスの影響はまだ厳しいものがありますが、

そんな中でも、新たにチャレンジをする方もおられると思います。



創業・起業にかかる補助金は種類が多くなく、

利用できる範囲も限られていますが

地域社会の課題解決につながるような創業・起業をされる方向けに

補助金が発表されています。



令和3年度「地域課題解決型起業支援事業」外部リンク



北海道では、地域によって過疎や業者不足などで

住民に不便が生じているケースが多々あります。

その課題を解決するための起業をされる方向けです。



5/21締め切りと、準備期間が短いので要注意です。



法人設立には、定款などの必要書類や事業計画、資金計画が必須です。

当事務所でもサポート可能ですので

いっちょやってみるか、という方はご相談ください。

(登記、税務については司法書士、税理士と連携して対応させていただきます)



補助金のお問い合わせはこちらから外部リンク



2021411(日)

経営譲渡とM&A


コロナの影響で残念ながら事業を畳む方も増えてきたように感じます。

これまで頑張ってこられた方も、耐えきれなくなったかと思うと

とても胸が痛くなります。



事業を続けたくても資金繰りがうまく行かない方などは

事業を譲渡することなども出てくるかと思います。



立地が悪くなく、建物も十分に使えるような飲食店だと

居抜きでそのまま経営したりするケースもあるようですが

事業者が変わると許認可は取り直しになることが多いのでその点は注意が必要です。



飲食業、観光業などは許認可の際に図面が必要ですが

居抜きで買う時には図面も一緒に譲り受けないと

後から図面を作り直すのはお金も手間もかかります。

当事務所で承る際でも、図面等がある場合と新規に図面を作成する場合とでは

お見積り金額には大きな違いが生じます。



また、事業譲渡契約においては

簿外債務などがないことの保証や

契約不適合責任などの条項が非常に重要になってきます。



許認可を取り直す際に、実は不適格な立地だった、などの場合は

許可は取得できませんから

契約の目的が達成されずに契約が解除になるおそれまであります。



多くの場合はコンサルなどが入っているようですが

必ずしも資格者が取扱っているわけではないようですので

その点にもご注意ください。



税法上、会社法上、許認可上、場合によっては補助金や助成金など

各専門家の連携が必須の場面です。

くれぐれも悪質なコンサル等にはお気を付けください。



事業譲渡に必要な許認可の確認についてはこちらから外部リンク



2021410(土)

身分証明書


建設業の許可や警備業の許可を申請するときに

「身分証明書」というものを提出する必要があります。



一般的には身分証明書と言えば

免許証だったり学生証だったり、

いわゆる氏名や生年月日を証明するもののことですが

許認可申請において身分証明書と言うとちょっと違います。



・成年被後見人になっている

・被保佐人になっている

・破産してから復権を得ていないこと



この3つに該当すると、建設業許可や警備業許可は取得できません。

いわゆる欠格条項と言われるものです。

ですので、欠格条項に該当していないことを証明するのが

この「身分証明書」というもので本籍地の役所で取得することになります。



郵送で取得することもできますので

遠隔地に本籍がある場合は

本籍地の役所のHPなどで確認して取得することになります。



似たようなものに「登記されていないことの証明書」というものがありますが

これは身分証明書に記載される上の3つのうち



・成年被後見人として登記されていない

・被保佐人として登記されていない



ことを証明する書類ということになります。

身分証明書から破産に関連する事項を除いたものということになりますね。

何でこんなややこしいことが起きているかというと

平成12年4月に施行された新しい成年後見制度に合わせて

後見・保佐に関する公示の仕方が変更になったからです。



それ以前とそれ以後、で証明してくれる書類が変わるわけですね。



いずれにしても、許認可の申請をするときに必要な身分証明書は

免許証などではありませんのでご注意ください。



とはいえ、いきなり言われても分かりませんので

当事務所ではご依頼いただいた方の本籍地を伺った上で

その場で身分証明書取得の申請書をお渡ししてしまうことが多いです。



「これ持って市役所行って出されたものを持ってきてください」



と言った方が早いですよね。

委任状による代理取得もできますので

お忙しい方はお申し付けください。



202148(木)

公正証書を作る時


公正証書は法律事務に長年携わってきた法律のプロとして

法務局に任命を受けた公証人が作成します。



ですので証拠として非常に強い効力を有しており

裁判の結果と同じように強制執行などもできる力があります。



遺言公正証書であれば、家庭裁判所の検認なども不要ですし

強制執行認諾文言付きの協議書であれば

支払いが滞った時などにすぐに差し押さえなどの手続きに入れます。

訴訟などを提起する必要が無いというのは

争いになった時には非常に大きな問題です。


近年の法改正で、相手方の財産開示の手続きをするときにも

公正証書が利用できるようになりましたので

実効性という点ではさらに強力になっています。



ただ、その分作成までには時間と手間がかかります。

すぐに何でも公正証書にできるわけではありません。

本当に当事者の意思に合致しているかや法律上問題が無いかという点で

公証人の検証を受けてからでないと作成できません。



当事者の意思や契約の内容を事前に細部まで決めておくことが必要で、

それを公証人が公正証書の形で作成しますので

そこが曖昧だったり途中で変わってしまったリだと

さらに時間を要することになってしまいます。



その原案作成に専門家として行政書士などが関わるわけですね。



どこをどう決めておくべきかなどは専門家の視点がないと難しいですし

公証人とのすり合わせや調整なども慣れないと大変ですので

公正証書の作成をお考えの方はまず専門家にお問い合わせいただいた上で、

費用や手順などを確認すると良いかと思います。


公正証書関連のお問い合わせはこちら外部リンク



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