2020年5月24日(日)
いかがお過ごしでしょうか?
Herbert.A. Simon 『WHAT WE KNOW ABOUT THE CREATIVE PROCESS』
このところ、御多分に漏れず家にいる時間が多くなっています。気が置けないメンバーと、生ビールでもがんがん飲んで、むしゃくしゃした気持ちを何とかしたいですが、こればかりはどうもなりません。一日でも早く、そのようなことが可能な日常がもどってくれることこそが、今の僕の切なる願いです。
そこで、以前よりずうーと気になっていた論文を読むことにしました。この論文を知ることとなったきっかけは、影山喜一先生の『ゲーム社会』中央経済社1989年のなかで取り上げられていたからです。今はいい時代です。ネットで簡単に論文をダウンロードできます。高校卒業程度の英語力とすこしばかりの根気、そして、経営学や科学に対する興味があれば何とか読み終えることができます。あと、いい英和辞典がどうしても必要です。阿部一先生の『アドバンス フェバリツト』東京書籍がおすすめです。はっきり言って、この論文に書かれている内容を、僕も十分に理解したとはいえません。暮らしの問題を少しでも解決するための心的態度をgrade up したい方は、ぜひ紐解いてじゃなくダウンロードしてみてはどうでしょうか。
経営学を勉強された方ならば、一度は必ずSimon教授のお名前は聞くことになる大先生です。『経営行動』が著書として有名です。1978年にノーベル経済学賞を受賞されております。Simon教授は本論文において、創造性という問題を天才の属性としてではなく、社会科学の対象として議論しています。歴史に残る大発見もわれわれ一般人が日々日常で行う小さい発見も基本的には同じであるという前提で議論が行われております。以下が、僕が注目したポイントです。
・ その行動が創造的であると判断されるためには、斬新性があり、interestingでかつ社会的価値を有しているときである。
・ 斬新性とは文字通り世界で新しく、その発見者に対して新しいということを意味する。
・ パスツール(1822~95年 フランスの細菌学者)は以下の言葉をのこしている。
「チャンスは準備されている心におくられる。」
・ 専門家として働くには、その創造性に対して事前に要求される知識や努力として、10年間の歳月と5万チャンクの知識がひとつの目安となる。
・ 経営者が必要とされる5万チャンクの知識の内容としては、第一には、組織内での人間の行動についての知識、組織がいかに機能するかについての知識。第二には、組織の仕事の内容についての知識(それはその産業についての広く特別なもの、あるいは会社や工場についての個別的であるかも知れない内容)などがあげられる。
・ 経営者は一人では完全に把握することができない内容をその仕事に含むために、以下の三つの戦略を発展させる。第一には、部下たちとの多様なコミニケーション・チャンネルを用いた情報交換が促進されるように仕向ける。そのことによって、単一の専門性に囚われるということを回避できる。第二には、専門家の結論や忠告の基礎となる隠された仮定をその専門家たちが明らかにする気になるようにとことん議論する能力を高める。第三には、共同経営者と部下が下位目標にたいしてもつ執着を弱めつつ、組織の最終目標に彼らが一体化することを強化する。
・ いつも創造的な科学者が有している特徴は少なくとも以下の三点である。偶然に対して敏感であること、そしてそれらをつかみとる心的態度。次に、研究目標や研究すべき問題に対しての定義、選択に対しての配慮や思慮深さ。更にはリスクをしっかりと計算し恐れない心的態度。
・ 創造的な機会はほとんど、失敗するかもしれない機会とスッキリとは分離されてはいない。
・ 創造的な過程とは問題解決の過程である。そして、その行動は天分の才能ではない。効果的な問題解決は知識を土台としている。更には、その知識は、熟練者が直感的に迅速に状況を把握することを可能とする。その直感も、神秘的なものではなく、知識に裏付けされた経験と訓練の賜物である。
じゃあ、お前の創造性はどうなのよと言われたら、何も言うことができないのが今の私です。ただ、これからの方向性としては、いずれの分野でも、先人たちの作り上げた道を横道にそれないでただ進んでいってもダメ!であるということは確かなような気がしています。とりあえずは、先人達の生み出したものでも優れたもの、そして、諸外国の卓越したものを探して、それらを、身近な人たちと批判的に検討して新しいものを生み出していくしかないというような気が、ここ3ヶ月で特に僕の中で強くなってます。そのための土台になるのではないかと考えまして、Simon教授の論文を読みました。
創造性を若い人々が養えるような教育はどうあればよいのか、新しい問題が自分自身の中で沸き起こっています。皆さんは、どのような手がかりをお考えでしようか?
このところ、御多分に漏れず家にいる時間が多くなっています。気が置けないメンバーと、生ビールでもがんがん飲んで、むしゃくしゃした気持ちを何とかしたいですが、こればかりはどうもなりません。一日でも早く、そのようなことが可能な日常がもどってくれることこそが、今の僕の切なる願いです。
そこで、以前よりずうーと気になっていた論文を読むことにしました。この論文を知ることとなったきっかけは、影山喜一先生の『ゲーム社会』中央経済社1989年のなかで取り上げられていたからです。今はいい時代です。ネットで簡単に論文をダウンロードできます。高校卒業程度の英語力とすこしばかりの根気、そして、経営学や科学に対する興味があれば何とか読み終えることができます。あと、いい英和辞典がどうしても必要です。阿部一先生の『アドバンス フェバリツト』東京書籍がおすすめです。はっきり言って、この論文に書かれている内容を、僕も十分に理解したとはいえません。暮らしの問題を少しでも解決するための心的態度をgrade up したい方は、ぜひ紐解いてじゃなくダウンロードしてみてはどうでしょうか。
経営学を勉強された方ならば、一度は必ずSimon教授のお名前は聞くことになる大先生です。『経営行動』が著書として有名です。1978年にノーベル経済学賞を受賞されております。Simon教授は本論文において、創造性という問題を天才の属性としてではなく、社会科学の対象として議論しています。歴史に残る大発見もわれわれ一般人が日々日常で行う小さい発見も基本的には同じであるという前提で議論が行われております。以下が、僕が注目したポイントです。
・ その行動が創造的であると判断されるためには、斬新性があり、interestingでかつ社会的価値を有しているときである。
・ 斬新性とは文字通り世界で新しく、その発見者に対して新しいということを意味する。
・ パスツール(1822~95年 フランスの細菌学者)は以下の言葉をのこしている。
「チャンスは準備されている心におくられる。」
・ 専門家として働くには、その創造性に対して事前に要求される知識や努力として、10年間の歳月と5万チャンクの知識がひとつの目安となる。
・ 経営者が必要とされる5万チャンクの知識の内容としては、第一には、組織内での人間の行動についての知識、組織がいかに機能するかについての知識。第二には、組織の仕事の内容についての知識(それはその産業についての広く特別なもの、あるいは会社や工場についての個別的であるかも知れない内容)などがあげられる。
・ 経営者は一人では完全に把握することができない内容をその仕事に含むために、以下の三つの戦略を発展させる。第一には、部下たちとの多様なコミニケーション・チャンネルを用いた情報交換が促進されるように仕向ける。そのことによって、単一の専門性に囚われるということを回避できる。第二には、専門家の結論や忠告の基礎となる隠された仮定をその専門家たちが明らかにする気になるようにとことん議論する能力を高める。第三には、共同経営者と部下が下位目標にたいしてもつ執着を弱めつつ、組織の最終目標に彼らが一体化することを強化する。
・ いつも創造的な科学者が有している特徴は少なくとも以下の三点である。偶然に対して敏感であること、そしてそれらをつかみとる心的態度。次に、研究目標や研究すべき問題に対しての定義、選択に対しての配慮や思慮深さ。更にはリスクをしっかりと計算し恐れない心的態度。
・ 創造的な機会はほとんど、失敗するかもしれない機会とスッキリとは分離されてはいない。
・ 創造的な過程とは問題解決の過程である。そして、その行動は天分の才能ではない。効果的な問題解決は知識を土台としている。更には、その知識は、熟練者が直感的に迅速に状況を把握することを可能とする。その直感も、神秘的なものではなく、知識に裏付けされた経験と訓練の賜物である。
じゃあ、お前の創造性はどうなのよと言われたら、何も言うことができないのが今の私です。ただ、これからの方向性としては、いずれの分野でも、先人たちの作り上げた道を横道にそれないでただ進んでいってもダメ!であるということは確かなような気がしています。とりあえずは、先人達の生み出したものでも優れたもの、そして、諸外国の卓越したものを探して、それらを、身近な人たちと批判的に検討して新しいものを生み出していくしかないというような気が、ここ3ヶ月で特に僕の中で強くなってます。そのための土台になるのではないかと考えまして、Simon教授の論文を読みました。
創造性を若い人々が養えるような教育はどうあればよいのか、新しい問題が自分自身の中で沸き起こっています。皆さんは、どのような手がかりをお考えでしようか?
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